2006年08月20日
77.ノロイ
小林雅文という実録怪奇作家の自宅が全焼し、妻も焼死体となって発見される。小林はそのまま行方不明となり、残ったのは、1本のビデオテープだった。
そこには、つい最近完成したばかりの、「ノロイ」という、実録物の怪奇ドキュメンタリー。このドキュメンタリーの内容を追っていく形で、話は進んでいく。
調べていくと、現在はもうダムの底に沈んでしまった、長野県渡喜多郡下鹿毛村という場所の、今はない“禍具魂(かぐたば)”というお祭りに焦点が当てられていて・・・
そこで、禍具魂(かぐたば)について色々と調べていく内に、関係者の死に遭遇するなど、この呪いが終結したところで、この話が終わる。
異例のエンドロールはナシだ・・・それと言うのも、関係者の死に遭遇したために。
・・・と、いうのがこの話のストーリー。
いつもと違う書き出しにしてみました。「えっ、本物なの?」
と、思わずにはいられないように、一生懸命作っているところが、とってもイジラシイ。
なかなか怖いです!このドキュメンタリーテイストな作風。
私は何も知らずに見たのだが、一生懸命“実録”と銘打って、見るものを怖がらせようとする、その姿勢がなかなか楽しくて、私には好感が持てた。
とにかく、最初から、TVの「本当にあった怖い話」風の作り方。で、TVのああいった怖い話特集というのは、大体、見せ場になるまで、長引かせよう、長引かせようとして、退屈すぎて、疲れてしまいますよね。
ところが・・・ところが、この作品では、そういったいらないCMもない。なので、そういったインチキ臭さは踏襲しつつも、とにかく、次から次へと、オンパレードでこういったタイプの特集の“見せ場”シーンが続くので、期待して次のシーンを楽しみに見ることができる。
そして、この連続ぶりに、だんだん、怖くなってくるのですよ・・・
「どこまで本当なんだろう?」という、疑問は確かに残る。頭の中にある。
だって、めちゃくちゃ嘘っぽいし・・・。
本物な訳がないじゃん♪
だけどね。出た!という感じの、ブレアウィッチ風の映像。
懐中電灯のみのライトで逃げまどう、手ブレするホームビデオの画像。
足元は暗く、周りには灯り一つ見当たらない。
まったく『ブレアウィッチ〜』と同じだとしても、それが一番実は怖いんだって〜。
と、言う訳で、なかなかに怖いのですよ。
見終わった後、調べてみると、“怪奇作家小林雅文の公式ホームページ”なるものが存在する。現在、35300台に上る、訪問者数を誇っている。
去年の今頃の公開なので、その辺りから、これだけの人が少なくともここに訪れているというわけ。
で、この怪奇作家の今までの出版物とやら、「怪奇実話ファイル」「怪奇現象ルポ!」等、並べ立てられている。
おそらく、その当時はまるっきり信じてしまった人もいるらしい。(出版物も、一つも実在しないが。)
だが、ここに出てくる、実在するタレントの松本まりかやアンガールズなんかが、結構ありそうに思えてくる演技だ。その演技下手なところが逆に。(そ・・・そんなことない?
)
プロデューサーは、『呪怨』の一瀬隆重。
どこまでも、本当らしく見せかけようと言う、広告の仕方と、この内容な訳だ。
そもそも、ホラーは、フィクションである、という作り手と受け手側の暗黙の了解があって、それがあるために、受け手は、安心してこの“作り物”の世界を堪能する訳だ。
だから、ここのフィクションという安心感というフィルターを取り外さなければ、どう頑張っても本当の恐怖は味わえないのではないか、と、製作者側がおそらく考えたのではないか。
「本当にあった怖い話」シリーズ・・・、こういう方が怖い、と考える人も中にはいる訳で(そんな事言われたって信用できない、私のようなタイプもいるとしても)、そういう努力が・・・まあ、中には、怒っちゃう人もいるかもしれないけど^^:
少なくとも、ホラー好きにとっては、十分に楽しめると思う。
霊能力者・堀なんかは、頭にアルミホイルで巻いたヘルメットを被り、アルミホイルを貼りつけたジャンパーを着て、家は変なお札だらけ。
そして、「霊体ミミズが〜〜〜〜」と、自分語を喋る。
この辺りも、“霊体ミミズ”なんて、最高に面白い、と笑えちゃう人と、そうでない人で、意見が別れてしまいそうですね(笑)
頭に貼り付けたアルミホイルなんかは、私には『サイン』のホアキンを思い出して、すんごい可笑しかったけど・・・。
あと、呪いが完成した時の、子供のメイクなんかは、結構恐ろしくて、とても良かった。
とにかく、意欲作!
人にオススメして、損はないかな。
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この記事へのコメント
本当にこの映画を見て下さるとは・・・楽しんでもらったようで良かったです。本気で怒られるんじゃないかとビクビクしてましたから(笑)
この映画、なんとなく最近少なくなってきた心霊特番みたいな感じで僕は好きなんですよね。「何でそんなところに都合よくカメラがあるの?」なんて突っ込みを入れたりしつつ観るとなお楽しい!
それでいて結構怖いところもある(スパゲティーのシーンは怖かった!)から本当に良く出来たホラー映画だと思います。禍具魂より霊能師の狂いっぷりの方が怖いけど。
ホラー映画というよりホラ映画?
見事にオチがついた(笑)


こんばんは!コメント&バトン受け取り、ありがとうございます!
蔵六さんのオススメは、楽しいですね*^^*
こないだ、途中で断念したアレも、やはりもう一度チャレンジかなぁ・・・。
>ホラー映画というより、ホラ映画
ザブトン10枚!!
人のコメント欄でも、いつもこんなに面白いんですか、蔵六さんは?

でもこの作品、「本当か嘘か分からない」と、当時の人は思わせられていたなんて、それがビックリです。あんなに嘘っぽいのに・・・
でも、それはそれで、中には「信じたい」人もいるのかな。。。
堀は、怖いというよりちょっとウザイ?でもってアホ過ぎ!笑いじゃないんですか?あそこ・・・
ブレアウィッチ・・・
あたしは史上最低の映画だと思っています。

こんばんは!うはは。
でも、この映画と『ブレアウィッチ〜』の違い・・・あんまりないと思うのですが

てか、この映画って、日本版ブレアウィッチ?だと・・・ねえ。(・・;)
オモシロいですね。
あのとき、審議をめぐってあんなに騒がれたこの映画も
のど元すぎれば、
とらねこさんがおっしゃるように
「あんなに嘘っぽいのに・・・」となってしまうんですね。
ぼくがあの中で一番ゾクッときたのは、
インタビュー中に、かぐたばと聞いて
すっと立ち上がって奥に消える民家の女性。
映画そのものを騒ぐとのせられて宣伝の片棒を担ぐようで
あえて無視をしていましたが、
ぼくは怖かった方でした。


こんばんは、えいさん

そうなんですよね、えいさんはその当時にお書きになったのですが、本当に宣伝の行き過ぎでした。
それがなければ、普通に面白いホラー映画だったですのにね。
怖い部分は、えいさんがおっしゃるように、ちゃんと怖い。
で、それをもっと欲張ってしまって、「本物」を強調した宣伝部。
私は、記事中にも書きましたが、「ホラーの持つ、現実とフィクションの壁を取り払って、怖がらせてやろう」と、いうことだったように(好意的に)解釈しています。
だって、冷静に見れば、フィクションであることはモロバレだと思うんですよ。
それに乗せられる人が大勢いる中、えいさんはそれすら見極めていて、本当に賢かった。
この映画は、普通に怖がって楽しむのが“正解”のように思います。
しかし、自分としては、本物を謳って宣伝してみたくなる、その試みが、いちホラーファンとして、わからなくはないのですね。
うーん。複雑ではあります。
<フィクションという安心感というフィルターを取り外さなければ、どう頑張っても本当の恐怖は味わえない
もう思いっきり胡散臭いんですが、皆「実話」という冠に弱いんでしょうねw、徹底的にフェイクを作り込んだ点は面白かったです。
自分の周りでは騙されて信じ込んでいた奴もいますよ(爆死

こんばんは!
linさんの「本物だとみんなを騙そう」って、本当最高でしたよ!すごくそれやりたくなってしまいますね!
人里離れた山奥で、キャンプでもしながらやったら、ものすごいことになりそう・・・うへへ〜
でも確かに、映画ブログでも中には本当だと思って信じ込んでた人もいたみたいですね。
あー、その頃映画ブログやってたかった〜。
騙され続けながらも、インチキ心霊ビデオを観続けてきてよかったなぁと。
作り自体はフェイクなんですが、いくつか本物っぽいネタを入れることで上手に不気味さを豊穣させてたなーと思いました。
おはようございます!
たおさんお体は大丈夫でしょうか?
そうですね、だんだん怖くなってくるような感じがきちんとあったように思います。
「古文書」とか出されると、「おおっ」て思ってしまう単純な私でありましたよ

意欲作で、面白い作品でした。
途中まで騙せたとしても、テレビ好きの私としては、事件のニュースをだしたところでアウトでしたね。
関東のどの地方のテレビ局にもあんなニュース番組は存在しないという事、あとは自殺死亡者が載っている雑誌が薄すぎる。といったところでしょうか。
こんばんは、初めまして!コメント、ありがとうございます♪
そうですね、これって、TVの報道番組のところが長いですが、自分は、これDVDで見たからいいんですが、映画館で見てたら、完璧怒ってたと思います

でも、公開時の宣伝が、本物であるかのように装ってたんですよね?^^;
そしたら、逆に、「本当かなぁ???」なんて考えてしまったんでしょうか

その頃の2チャンとか、ブロガーなんかは、結構話題沸騰してたみたいで、驚きますよね。
>雑誌が薄すぎる
おお〜、細かいところまで良くお気づきで!私はそこまで気づきませんでした!

