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サンフランシスコ記 最後の大事件【後編】

前編】からの続き。

その時、すぐにYさんと一緒に移動することが出来ていれば、タクシーはフィッシャーマンズワーフに長い間停泊していたので、そこで難なく追いつくことが出来たでしょう。
しかしYさんは白内障で目があまり見えないというのもあり、しかし明日病院に出かけるから今日は早めに寝たいと言って横になっているところを私が起こしたのもあり、
今日は出かけたくないと主張します。
さらに、iPhoneを貸してもらう事もできなかったので、一人トボトボと荷物を持ってフィッシャーマンズワーフに向かうことに。
でも、自分の帰国便の時間も考えなければいけません。帰りの便はあと3時間半あまり。
長い間iPhoneを探している時間はありません。
でも、可能性に賭ける!

サンフランシスコの交通手段はすでに頭に入っている私は、地下鉄に乗ってすぐにエンバーカルデロへ。
そこからはミュニメトロFラインに乗り換えです。
「ハッ」
よく考えたら、こんな緊急な時ぐらいタクシーに乗るべきだったわ!
これまで出費を抑えた旅をしていたせいで、ついつい地下鉄に乗ってしまいました。
でもこのラインの地下鉄はすぐに来るというのは良く分かっていたためもあるけれど。

しかしそこから先の乗換、ミュニメトロFラインに関してはもう夜の時間で本数も少ないため、なかなか来ません。
ここでようやくタクシーを捕まえました。

このタクシーの運転手(今度は前回のインド系移民の方とは違い、アングロサクソン系の人)に事情を一から説明しました。
相手のタクシーは見る限りではフィッシャーマンズワーフに長い間停泊していること、今ならもしかしたら間に合うかもしれないこと。
私の乗ったタクシー運転手のスマホはAndroidだったのですが、支払い用にiPadも持たされていたのが助かった!
しかし「iPhoneを探す」が入っていなかったので、アプリをダウンロードしてもらいます。
時間はじわじわ経っていく…。

ようやくダウンロード出来て私のアカウントに入ると、タクシーはちょうどフィッシャーマンズワーフ手前というところまで来ています。
しかし、ガーン!
相手のタクシーはすでに動き出していました。

ここからはもう追いかけるしかない!

結構な距離を走っていきます。ちょうど私が行きたかったチャイナタウンに向かっているなんて、どういう偶然なんでしょう。思わず苦笑してしまいました。
まともにいれば、ここでサンフランシスコ最後の晩餐を過ごしていたはずなのに…。

追いかけながら、「iPhoneを探す」の位置情報を定期的に更新しました。
どんどんタクシーは動いていきます。

ところが、相手は動きを止めました。どうやら、マクドナルドに長い間停泊しているようです!
まさかのマクドナルド…!

ドライブスルーで運転手がすぐにバーガーを買っていて、そのまま動き続けていれば、私にとって追うのは大変でした。
でも、どうやら車はここに止まっているようです。
しかも、結構長い間止まっている。
「よし、ここで追いつくぞ!」と私たちは喜びました。

そこで、追いついた時にどう動くかを話し合いました。
運転手曰く、「まだこの人が勤務中であれば、勝算はあるかもしれない」といいます。
仕事中ということであれば、自分もタクシーの運転手同士で、交渉は割とスムーズに進むかもしれない、と言います。こちらは良い面。
しかし、もし彼の勤務が終わっていて、誰か別の友人や、もしかすると良くない相手にすでに渡してしまった場合、
iPhoneの場所が例え見つかっても、交渉ではうまくいかない可能性もある、と言うのです。
その上、相手が難癖つけてきたと、銃を持ち出してくる可能性だって無いとは言えない。
だから、持ち主の様子がどうであるかを判断しよう、警察を呼び彼らに任せてしまった方が良い可能性もある、と。
なぜなら、このマクドナルドは、あまり治安の良くない場所にあるから。

「iPhoneを探す」アプリは、まだまだマクドナルドの駐車場を示しています。
なんだか、ドキドキしてきました。
確かに、マクドナルドの客が大勢居る中であれば、いくら「iPhoneを探す」アプリが手元にあったところで、相手を特定するのが難しくなります。

一体どうなるのか…!

で、これがまた、映画みたいに「あと1ブロックでマクドナルド」というところで、
なんと私のiPhoneは動き出しました。まじかよ…!

またもチェイスですが、今度はそう距離はないハズです。
アプリの位置情報をこまめに更新し、追いかけていれば、車の後ろにつくことは出来るはず。
そして重要なことに、この方がマクドナルドの駐車場に居るのと違って、逆に該当の車を特定するのが楽になります。
相手がまだタクシーに乗っていることを祈るばかり。

すぐにでも追いつくかと思いきや、相手はちょこちょこと曲がるので、結構メーター走りました。
全くドキドキさせやがったぜ…!

肝心の「どんな車だったか?」という運転手の質問に、私の答えがとても頼りない。
「ワンボックスだったのか、普通の車だったのか、色は」
などと聞かれても、車は車にしか見えないし、「ワンボックスとその他の車の違い」なんて言われても、私にはピンと来なかったからです。トホホ…!

もしこれがもうちょっと車に詳しい人だったら、すぐに見つかっていたのかもしれません。
3,4台、「これかな?」と思う車が居ましたが、アプリの位置情報とは合いませんでした。

にしても、いやーiPhoneアプリ「iPhoneを探す」は本当に優秀ですよ!
位置情報が大体の場所を表すなんていうことはなく、ピンポイントに細かな位置まで教えてくれます。

そして、最後にようやく追いついた!

ビンゴ!
相手はタクシーでした。

相手のタクシーを横から見て、「確かにあの運転手だ!」と私が認めたのち、
相手の車を回りこんで路肩に寄せさせました。
その時、交渉は自分がするからと、私のタクシー運転手が請け負ってくれました。
「あまり強い言い方をしない方がいい、同じタクシー運転手だから自分が言う方が何かと都合が良いかもしれない」と。
この時、改めてこの人で良かったと思いました…!

相手のタクシー運転手は、移民系の高齢者の方。
私達の呼びかけに、「何のことか分からない」と、すっとぼけようとしました。
なのでこちらは、
「ここにあることはわかっているんだ。iPhoneに追跡機能があるから、それで場所を調べた。
おそらく何かの勘違いかもしれないから、念の為に後ろのトランクを開けさせてもらえないか?」
と丁寧に頼みました。
「もし開けてくれないようなら、あなたのタクシー会社に後日連絡するつもりなんだ、だから今開けてくれないか?」って念押しもしたの。

私はもう祈りたくなる気持ち。
すると、やはり!
開けた車のトランクには、ゴールデンゲートブリッジの絵のついた、私のウォリアーズのバッグが出てきました。
おお、神よー!

荷物を渡してもらう前に、「チップを用意して」と運転手がこっそり声をかけます。
そうか、何事もチップの社会だった…!相手が悪いのに…。
でも、すんなり渡させるにはチップを渡すべきですし、ケチっては居られないですね。

正直、帰国前であまり手持ちがなかったのですが、そんなことは言っていられない。
20ドルほど用意して、それを渡します。
(ちょっと多かったかなー?どう思います?
5ドル位で十分だったぁ?)

袋を開けてみたら、中にはiPhoneと、ナパで買った3万5千円もするワインが出てきました。
あとは下着くらいしか入っていません。

しかし、取り戻した…!
このワインがもう少し安ければ、気持ち良く渡していたかもしれません。
しかし、ナパで買ったワインは実はこの一本だけだったのと、8時間も自転車で走った成果のワインだったため、気前よく上げる気にはなりませんでした。

帰国便の時間も差し迫っています。
これから空港に向かわないといけない、ギリギリのいい時間になってしまいました。

大雑把な住所を見ても、ここからであれば空港までは地下鉄で行けるナ、と判断。
相棒さんの帰国便を調べた時に、地下鉄と車での移動距離と時間を調べあげていた経験も生きているし、
あと、毎日地下鉄で移動していたせいで熟知していたせいもあるかも(苦笑)。

タクシーの運転手に地下鉄の駅まで移動してもらい、その道中彼に十分なお礼を言えました。
別れ際に、彼に35ドル程度のチップを払いました。
…えーと、少なかったかな?
正直、チップの値段はどの位が適当であるのか、分からなかったんですよね。

このチェイス、全部でどれ位かかったかなあ。
1時間半位だったでしょうか。
タクシーのメーターで言うと、85ドル位だったかな。
いやはや、サンフランシスコ最後の晩は、トンだハプニングでした。
フィッシャーマンズワーフで夕日を心待ちにしていたのがちょうど夜の7時位でしたから、
それからずっと夜まで、テンヤワンヤをやっていたことになります。

帰国便には間に合って、荷物を預けた頃にはすっかり腹ぺこ。
「さあ晩飯だ…!」と行きたいところですが、残念ながら夜中の12時を過ぎる便で空港のレストランも閉まってしまっています。

CgEJECWUIAA01ZW 唯一空いていたのが、中国料理のレストラン。
海鮮焼きそばと、シェラネバダペールエールを頼みました。

はー、一人で祝杯を挙げなくちゃw
後ろに居たサラリーマンは「そのビール、いいチョイスだね!」なんて言ってくれました。
カリフォルニアのクラフトビールの中でも、美味しいんですよこれ。
日本でも時々飲めます。

しかし、この焼きそばがものすごく不味かった!
後からかけるように、小袋に入った醤油を渡されたのですが、
それをかけなくても、かけても死ぬほど不味い。
こんなに不味い焼きそばは、日本にはありませんね。

今まで食べた中で一番不味い焼きそばでしたー。
では、サンフランシスコよさらば!

長い連載になってしまいました。
お付き合いいただいた皆さん、ありがとう〜!

 

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コメント(6件)

  1. とらねこさん!
    やった!後編キターーーッ!!
    いや、これもう映画でしょ?映画のチェイスだよね?
    それにしても最後まで、よく冷静に対処できたねぇ~
    よく頑張りました☆
    ちなみに当のタクシーの運転手は、とらねこさんの荷物を取ってしまうつもりだったのかな??
    むむむ…
    いずれにしても、次のタクシーさんが良い人で良かったね☆

  2. お疲れー。。。
    日本と違って治安が良くない、性善説じゃないっていうところがね。

    そりゃ一宿一飯のご縁でiPhone貸してって言われたら、私だって断ると思うし仕方ない。
    そっからの巻き返し、お見事でしたー。
    インド系運転手さん付き合ってくれてよかったね。

  3. ノルウェーまだ〜むさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。

    iPad片手にチェイスでしたよ本当に!!
    そうなの、あのオジサン運転手は、すっとぼけて私の荷物を持って帰っちゃうつもりだったんだと思います。
    それこそ、なんで俺が取ったと分かるんだ?という顔をしていたの。
    「そんな荷物なんて知らない」と言うし。
    だから、「iPhoneに追跡機能があって、それでここにあることはわかっているんだ、さあトランクを開けてくれ」と言ってようやく開けてくれたの。
    でも、そこで相手を刺激する言い方ではなく、「何かの間違いとは思うけれど、念の為にトランクを開けてくれ」
    と、丁重な言い方をしたのが良かったんだろうなあ、と今改めて思いますよ…!
    あの言い方一つで、もしかしたら開けてくれない可能性だってあったかもしれないですよね。
    後にタクシー会社の方に掛けあってもらって、数日後に荷物をもらうんじゃ意味なかったもの。

    タクシー運転手はいろいろな人が居たけれど、この時に乗った人が一番機転が効く頭の良い人だったなあと思います。
    いや、最後の最後で運が良かった!

  4. rose_chocolatさんへ

    そうなの。
    下手すると治安の悪い区域もありますからね。
    相手が悪い場合でも、下手すると何か揉め事に巻き込まれかねない状況でした。
    あ、ちなみにインド系の運転手さんは最初に来たタクシー運転手で、この人はあまり気の利く人ではなかったの。
    正直、この人が5分で来るはずのところを、なかなか来なかったせいでトラブルになってしまったと言える…
    自分がうっかりしていたのももちろんあるけど^^;
    でも、最後に乗った運転手さんはアングロサクソン系で、頭もいいし協力的な人で良かったです!

  5. 大変でしたね~!
    私の息子は以前iPhoneを電車の中に忘れましたが
    「iPhoneを探す」アプリを使うまでもなく、すぐに戻って来ました。
    日本ならではですねえ…
    警察を呼んだ方がいいんじゃないかとか、
    ちゃっかり盗ろうとしていた相手にチップを渡さなければいけないとか
    やはりアメリカですね。
    旅行するには面白いけれど、やっぱり大変…( ノД`)

  6. zooeyさんへ

    こんにちは〜♪
    なんだか長ーい文になってしまいましたが、読んでくださってありがとうございます〜。

    「iPhoneを探す」アプリ使うまでもなく戻ってくるなんて、良かったですね〜。
    私は実は普段から割と「iPhoneを探す」機能を使っているんですよ^^;
    「あれ、手元に無い?置き忘れた!?」なんて時にさくっと探したりしていますw

    そうそう、よく言う言い方ですけど「日本は水と安心は無料で当たり前」と誰かが言っていましたが、
    本当にその通りだな〜と思いました。




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