rss twitter fb hatena gplus

*

『これが私の人生設計』 窮屈なイタリア社会を笑う

zinseji_sekkeiイタリア映画祭で評判だったこの作品は、イタリアの国民性を感じるコメディ映画。(イタリア映画祭で公開された時は、『生きていてすみません!』だったらしい。)
こと“コメディ映画”となるとなかなか公開されることが少ないのは、ユーモアを解するにはその人のセンスが要求されるばかりでなく、その土地の“文化”が滲み出るものだから、理解が難しいというのもあると思う。
例えばジャド・アパトーの関連映画なども、アメリカでは一定の人気を誇るとは言え、日本では酷い邦題が付けられた上にDVDスルーだったりするけれど、こうした一因があるためかもしれない。
だからこんなコメディを知ることは、その国の国民性を知る手がかりになる。理解のし難い、変わったセンスの可笑しな外国のコメディ達には、“それを楽しむ自国層”のごっそりとした根っこを感じるんですね。

という訳で今回はこの作品を選んだ訳だけれど、まず、自国に対する強烈なカウンターパンチを感じた。
笑いに包みながらも、閉鎖的で男性的なイタリア社会にメスを入れてくる。
“社会で生きていくには、誰しも何かしら偽っている”、仮面社会の窮屈さ。
日本の男性優位主義を思うと、イタリアでもそうなのかと悲しい気持ちになったりもした。
国際社会で活躍してきた女性ですら、ただ“女性”であるということで、“対象外”の烙印をされてしまうんだろうか。
だって、他の国では普通に建築家としてキャリアを積んできた主人公なのにね。

でも、ゲイの男達の魅力で、思わず楽しく見れてしまう。
細かく大げさなカット割で、セクシーなラウル・ボヴァの魅力が満載。
イタリア男はゴージャスでいいなあ〜
イケメンだけれどゲイの男に惹かれる、女として魅力の薄い主人公。
いつも精一杯で、自分を偽ったりすることのないヒロインに共感を感じたりもして。
このヒロイン、パオラ・コルテレージがとてもポジティブ。彼女の性格のおかげで、嫌味なく笑い飛ばしてしまう感じが良かった。

 

関連記事

『帰ってきたヒトラー』 このご時世じゃ笑いたくてもワロエナイ!

ヒトラーは生きていた!? 「源義経はモンゴルに渡り、チンギス・ハーンに...
記事を読む

『神様メール』 新・新約聖書がもし書かれたなら

映画の面白さについて語るのはいつも難しいことだけれど、とりわけこの作品...
記事を読む

パン・ホーチョン 『愛のカケヒキ』 女同士のバトルが面白い!

中国映画週間にて。 そうか、香港は中国に返還されたから、“香港映画”で...
記事を読む

アレックス・デ・ラ・イグレシアでデラ上がる! 『グラン・ノーチェ!最高の大晦日』

ラテンビート映画祭にて鑑賞。 アレックス・デ・ラ・イグレシアに遅らばせ...
記事を読む

591

コメント




管理人にのみ公開されます

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)


スパム対策をしています。コメント出来ない方は、こちらよりお知らせください。
Google
WWW を検索
このブログ内を検索
『沈黙』 日本人の沼的心性とは相容れないロジカルさ

結論から言うと、あまりのめり込める作品ではなかった。 『沈黙』をアメリ...

【シリーズ秘湯】乳頭温泉郷 鶴の湯温泉に泊まってきた【混浴】

数ある名湯の中でも、特別エロい名前の温泉と言えばこれでしょう。 乳頭温...

2016年12月の評価別INDEX

年始に久しぶりに実家に帰ったんですが、やはり自分の家族は気を使わなくて...

とらねこのオレアカデミー賞 2016

10執念…ならぬ10周年を迎えて、さすがに息切れしてきました。 まあ今...

2016年11月の評価別INDEX & 【石巻ラプラスレポート】

仕事が忙しくなったためもあり、ブログを書く気力が若干減ってきたせいもあ...

→もっと見る

【あ行】【か行】【さ行】【た行】 【な行】
【は行】【ま行】【や行】 【ら行】【わ行】
【英数字】


  • ピエル(P)・パオロ(P)・パゾリーニ(P)ってどんだけPやねん

PAGE TOP ↑