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『ロストリバー』 ごずりんワールドで迷っちゃえ!

11045402_1570890009855395_6653051606415291908_n“監督”って仕事は、つくづくその人の頭の中を覗くようなものだなあと思うけれど、ここまで透け透けになってしまうものなのか…
うーん、つくづく、恥ずかしい行為なんだなあ!

これがまた撮影が完璧で、おそらくライアン・ゴズリングの言う注文をそのままにやっているか、あるいはプラスアルファこんなことも出来るぜと、味付けしてくれているかなんだろうね。
ごずりんにとってはきっと「夢がどんどん叶っていく」プロセスだったんだろうなあと思う。
撮影、楽しかっただろうなあ…!

撮影監督のブノワ・デビエは、ざっと見ただけでも『スプリング・ブレイカーズ』、『エコール』、『アレックス』etc。キレキレにカッコイイ映像は、“それもそのはず”なアンサー。
ごずりんはこういうのが好きでこの方にお願いしたのだろうナ、あーその気持ち分かるよ、ごずりん!

明らさまなレフンへの傾倒や、デビッド・リンチっぽさも、うんうんそういうのが好きなんだよね!私も好きだよ!ああ!気が合うねごずりん!分かるよスッゲー分かる!
…みたいな思いがずーっとあって、何故かこっちがこっ恥ずかしくなってきたり。でもでも撮影はこんなにカッコイイ!見逃せないぜ!みたいな感じで、何やら全く眠くは無かった。私の場合。
多分、映画も映る側じゃなくて、カメラの向こうに立っている人に憧れちゃう側の人ですよねごずりん?あーだよねだよね!そっかあ、そうだったのかあ!
て、スクリーンの向こうのごずりんとひたすら話し合ってた。

ネズミの好きな女の子(シアーシャ・ローナン)はちょっとだけ自分を思い出したり…テヘッ、図々しいね!ねこりん☆

あと、結構なレザボア(貯水池)ムービーだった。
都市からは離れた近郊にはあるが、都市を生きさせるための“貯水池”(レザボア)。
見捨てられた町の残骸である“町”は、もはやそう呼ぶには哀しいほどに荒廃し切っている。
でも、こうした“都市に対する忘れ去られた田舎”は、世界中実は何処にでもある普遍的なものとも言える。…よね?

アメリカにはこうした池や沼地が多いというのはよく聞く。ワニなんかも住んでいたりするらしい。
ペーパーボーイ 真夏の引力』なんかでも、そうしたアメリカの不気味さを抽出していたなと思う。

そうした沼地に“呪い”が掛かっている、という設定だけれど、これはアメリカのパイオニア精神と原住民の関係を、“呪い”という形で継承させたものだったのだろう。
田舎の都市への憧れと、その反作用の呪縛。
夜中に繰り広げられるショーに呪術性があり、それが血でまみれたものであるのは、そうした病の片鱗を感じさせて良かった。

ただ、ごずりんて全く暴力的な人間じゃないんだなあ、とも思った。
呪術を解くのにショーを持ってきてようやく“血”の匂いを感じさせる。
暴力的本能衝動や、暗い衝動、そうしたものからは無縁であるか、意識して外しているかのどちらかだ。
(で、このショーがまるきりデヴィッド・リンチ的!)

ただ、私には少しクリーン過ぎるものに思えた。明快過ぎる。
もっと本気になって狂ったものを作ろうとしても、おそらく最後まで理性が残るタイプの人なんだろうなとも思った。
でもそんなごずりんの俺ワールドは、私は嫌じゃなかったですね。

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コメント(2件)

  1. とらねこさん☆
    リンチ風カッコイイ映画を撮っちゃってる自分カッコイイごずりんだったね~
    私もこの手の映画好きだから、ごずりんの気持ち判るって納得(笑)
    確かに彼は本質的に根っこの部分が良い人なのかも。
    どろどろしたダークな闇を感じられなかったから、ちょっと「それっぽい映画」にしか見れなかったのかなぁ。

  2. ノルウェーまだ〜むさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。

    そうそう、確かにごずりんの俺様映画でしたね。
    や、スタートこそ“自分カッコイイ”でもいいんですし、そこに自分の“憧れ”をいくらでも入れればいいんですけど、
    出来たものにどこかしらの“偽物感”を感じてしまったりもして…。

    でもある種新鮮さも感じました。
    やけに心を揺さぶられたりもしましたよ。
    タランティーノだってサンプリング映画と言われたしなあ…。




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