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長ったらしささえ何とかなれば… 『トランセンデンス』

T0016136p実はわたくしこう見えても、「ジョニー・デップの新作」と聞けばそそくさと駆けつける隠れジョニデファンだった。そんな私の時代は、『エド・ウッド』から『スウィーニー・トッド』辺りまで。「残念ながら、彼の新作を劇場で追いかけるのはしばらくやめよう」と決心してしまったのは、『パイレーツ・オブ・カリビアン』でファンが一気に全世界に増殖し、映画ファンとくれば女子は全員ジョニデファン、みたいな状態になった辺りから、それがじわじわと始まっていた。

おかげで実は、彼の出演作はほぼコンプっている。未見は『GONZO』と『マンガで世界を変えようとした男 ラルフ・ステッドマン』ぐらい。それでも未だに心のどこかで、「ジョニー・デップはいいオヤジになったぐらいの頃に、より一段と味わい深い個性派俳優になるに違いない」と確信していたりする。だって、彼がかつて出ていた小さなインディペンデント作品たちが、私は大好きだったんだもの。どれもこれも思い出深いものばかり。残念ながらクソったれ海賊映画のせいで、ドル箱俳優になってしまったけれど、彼の「旬」の喉元過ぎれば、きっとまた涼しい顔をしてインディペンデント映画に出始めるに違いない。と…まだ信じているッ!

彼の出演作で言うなら今回の作品は、『ノイズ』を思い出させるSF。ちょっぴりイマイチなSFという意味で…。死ぬ前の科学者の頭脳を、コンピュータに取り込み全データ化する。いわば人間とコンピュータの合体。よくある“人工知能が暴走した”ストーリーとは一味違う。どう違うかと言うと、そう見せかけて実は、地球を滅ぼしかねない“救いようのない人類”を、救済するプログラムを打ち立てるところ。

これ、クリストファー・ノーランの撮影監督が独り立ちし初監督を務めた作品でありながら、何とも真面目くさった重苦しさを感じさせるテイスト。…低めの想定だったので、思ったほどつまらなくはなかったかも。これはこれで有りかな…。死者が形を変えて蘇ってくる物語が好きなんですよね。『惑星ソラリス』然り、『ペット・セメタリー』然り。今回の、一個人がコンピュータになり全世界に自分を蔓延させる…というものは、『攻殻機動隊』を思い出したりもするし、ホドロフスキーの考案した『DUNE』がまさに、“全自分化”エンディング。そう考えると、ウン、案外“どうしようもないほど屑映画”という訳でも無いよなあ…なんて。そもそも、規模小さめのSFはわたし、好きなんですよネ。

 

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コメント(2件)

  1. とらねこさん☆
    えええええええええええええーっ!?
    なんとジョニデファンでいらしたのねっ??!
    何もおっしゃってなかったような??

    いやーきっとジョニデは本来ならそんなインディペンデンス映画が好きなんだと思うわ。
    白く塗ったり、ラリッたりするのがせめてもの彼の抵抗なんだと私は思っているのです。

    私も「ペットセメタリー」大好き!あれ名作ですよねー

  2. ノルウェーまだ〜むさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    あ、ご存知無かったんですね。ノルさんと仲良くさせていただいたのは、結構最近ですもんね〜。

    ジョニデの白塗りは飽きちゃいましたよね。
    『ペットセメタリー』は、映画はそれほど面白くはないんですけど、原作の小説はものすごく面白いんですよ!あまりに怖くてしばらくスティーブン・キングを読めなくなるほどでしたが…。




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