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125★みんなで一緒に暮らしたら

’11年、フランス、ドイツ
原題:Et si on vivait tous ensemble?
監督・脚本:ステファン・ロブラン
製作:クリストフ・ブリュンシェ、ペーター・ロンメル、フィリップ・ゴンペル他
撮影:ドミニク・コリン
音楽:ジャン=フィリップ・ベルダン
キャスト:ジェーン・フォンダ(ジャンヌ)、ジェラルディン・チャップリン(アニー)、ダニエル・ブリュール(ディルク)、ピエール・リシャール(アルベール)、クロード・リッシュ(クロード)、ギイ・ブドス(ジャン)、ベルナール・マラカ(ベルナール)



死を目前にしながら、いかに生きるかという問題の映画は、高齢化が進んだ現在、もっとも重要なテーマかもしれない。私はジャック・レモンの『晩秋』が忘れられないためか、壮年を扱った映画は、気楽に見るには腰が重いけれど、良作がありそうな気がしてついつい気になってしまう。社会問題として提言する面もありながら、基本的に個人の問題として実りある映画を作る。難しいけれどチャレンジングなテーマだなあと思う。人生の深みをクッキリと描き出すことが出来なければ、その浅さのため、目を覆うような状態になってしまいそう。同じテーマの作品は、おそらく今後もどんどん増えそうな予感がする。

長年を通じて信頼のおける友人のいる人はいい。この作品を見て、自分の不義理を反省したくなった。たまにメールはするけれども親友、という存在なら居る。女性であるせいか、相手が出産・子育てで、関係が遠のいてしまうことも少なくない。それに女性同士の友人関係は、ベッタリと仲良くしていると、次第に侵食し合うようにな、面倒な関係になって来る。私はそういう関係が苦手なのだ。

その点、男性が多い複数同士の友人関係であれば、もう少しサッパリとした関係で居られる気がする。この作品で描かれた友人関係は、とても理想的で、羨ましくなった。フランス人だからこんなに素敵なのだろうか…。

老人の生態を調査する、大学の研究で一緒に住むことになった若者役のディルク。彼が屋根裏部屋に住むことになった時は、より安心して見ることができるようになった。静かで物分かりの良さそうなダニエル・ブリュールが演じているせいかもしれない。彼らが決定的に不和になりそうになった瞬間もあるけれど、温かいまま物語が終幕を閉じる。

私もこういう老後がいいなあ、なんて思わず思ってしまった。自分たち同士で、相手を思い合い、自分たちで全て管理していく。老後はこうするしかないよ!という気持ちになってしまったけれど、私って本当に影響されやすいなあ。今から老後を一緒に住めそうな友人関係を誰かと育んでおきたいなどと、半ば本気で考えてしまったのでした。

 

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