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67★血の祝祭日

’63年、アメリカ
原題:Blood Feast
監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス
脚本:アリソン・ルイーズ・ドーン、デヴィッド・F・フリードマン、H・G・ルイス
製作:デヴィッド・F・フリードマン、スタンフォード・S・ケールバーグ、H・G・ルイス
キャスト:コニー・メイソン、トーマス・ウッド、マル・アーノルド

 

さ〜てここから、「ハーシェル・ゴードン・ルイス映画祭」の始まり始まり〜!まずは、映画史上初のスプラッタ映画の誕生した、と言われる本作から!

いやー、きっとこんなんだろうなとは予想してました。でも、考えて見て欲しい。今まで一度もスプラッタなど、見たこともなかった人たちが、これを見てビックリ仰天した、このことを。だって、内臓が出る映画なんて、誰も見たこと無かった時代ですよ。死ぬほどビビっただろうなと。

確かに、今見ればちょっとくだらなくて、役者の演技も本当に酷い。ストーリーも別に面白い訳でもない。でも、これが当時は大ヒットしてしまったんだそうな。今見ると、ゴア描写と言っても、血糊を塗りたくっているだけだったり、おもちゃみたいだけれど、当時は吐いてしまった、という人が続出して、この映画をかける映画館には、必ずゲロ袋(「血の祝祭日」のプリント付き)が配られたらしい。

とある輸入品店のお店にマダムがやって来て、「今度行うホームパーティーのために、特別な料理を振る舞いたい」、と話を持ちかける。そこで店主が、「では、エジプトの祝祭はいかがですか」とマダムにオススメしてみる。古代エジプトでは、女神イシュタルを祝うために5千年前には行われていたが、現在はその風習は無くなってしまったのだとか。マダムは快諾し、以降祝祭日のための準備のために、店主によるシリアルキラーが始まっていく・・という物語。

ゴアシーンも、今見ると全く大したことはなく、舌を引っこ抜いて殺したり、目がエグられた後の描写も、イマイチだったりする。でもこの時の心臓は、本物に似せて作る特殊技術が発達していないため、豚の心臓を使ったらしい。実際の撮影の際に、豚の心臓を触ったら、心室に指が挟まってしまうハプニングがあったそうだ。

そもそも、この作品を撮る前に、ハーシェル・ゴードン・ルイスはソフトポルノ映画を作っていたらしい。ラス・メイヤーもこの時期にポルノを作っていたのだけれど、ポルノ自体がすごく規制が厳しくて、女の人の裸はいいけれども、セックスを想像させるシーンを撮ったら捕まる時代。だんだん同じようなテイストのソフトポルノを作る人が増え始め、「何か新しいものを撮ろう」ということで、「ゴア」という方向性になり、この作品が誕生したのだとか。

IMDbによると、$24,500のバジェットで、売上が$4,000,000.て・・相当すごいですよねw。
でも本人達に言わせれば、「これを喜ぶ人達が居ることに驚いた」らしい。劇場によっては、「Blood」という名が付いていること自体で嫌がるところもあったという。

ところで余談だけれど、映画の中で出てくる「イシュタル」はエジプトの神話にはなく創作ですよね。映画で飾られているあの髪型の女性の横顔は、女神ではなく「エジプトの3大美人」の一人、ネフェルティティに似せたもの。彼女は、アクエンアテンの王妃で、ツタンカーメンの義母。ちなみに、エジプト3大美人の他の2人は、クレオパトラとネフェルタリ。日本ではクレオパトラが人気だけれど、エジプトでは圧倒的にネフェルティティが人気なのです。どこ言ってもネフェルティティの絵柄がエジプトでは置いてあります。「イシュタル」はイシスを元にしているのかな?イシスは死者の女神ですよね。

ちなみに、「エジプトの祝祭日」を、個人的に行なっていた人は実際に居たらしく、映画的な脚色を加えてはいるけれども、基本的には事実を元にしているのだそうな。


 

 

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コメント(2件)

  1. あらまた面白そうなの観てますね!!

  2. migさんへ


    H.G.ルイス映画祭行きましたー。DVDで見れる『血の祝祭日2』は超つまらないので、見なくてOKですよ!




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