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54★The Three Stooges(原題)

’12年、アメリカ
原題:The Three Stooges
監督:ボビー&ピーター・ファレリー
脚本:マイク・セローン、ボビー&ピーター・ファレリー
製作:アール・M・ベンジャミン、ロバート・ベンジャミン他
音楽:ジョン・デブニー
キャスト:ショーン・ヘイズ(ラリー)、ウィル・サッソー(カーリー)、クリス・ディアマントポラス(モー)、ジェニファー・ハドソン、ジェーン・リンチ、ラリー・デヴィッド



これ、日本で公開されるんだろか?(現在未定)

こちらも飛行機の中で見た作品。飛行機の中で見るべき映画は、何よりあの小さなサイズで見ても、遜色の無いものがいい。ヒューマンドラマや、ラブコメ、コメディなどが最適だ。『アベンジャーズ』もやっていたので、試しに途中まで見たけれど、迫力が無くやめてしまった。

今回の旅では、途中ヒューストン空港からペルー、リマ行きの飛行機に乗り換えたのだけれど、乗り換えた飛行機は小さな機体。一人一つづつ画面のついている機体ではなく、大きめの画面が一つしかついていないもの。その小さな飛行機で、この作品を上映していた。さらに、ペルーの国内線でリマからクスコへ移動した際にも、やはり小さな機体では、この作品がかけられていた。「なんでこの作品をチョイスするんだろう?!」と興味津々になってしまった。

こちらの作品、オリジナルは1930年代のアメリカのコメディアン。当時、彼らの番組が何度もTVでかけられたので、アメリカでは知らない人がいないとか。私はもちろん知らなかった。「ストゥージズ」などと聞くと、「イギー・ポップ&ストゥージーズ」ぐらいしか思い浮かばない。日本では、「3バカ大将」という名で放送されたそうだ。その2012年版リメイクがこちら。

何と言っても、見た目が強烈な3人組。一人はおかっぱ、もう一人はスキンヘッドで筋肉ムキムキ、顔が怖いデクの棒。最後は禿げたモップ頭。見た瞬間、「これ、今公開されているものなの?」と、目が点になってしまう。しかもやっていることは、頭を引っぱたいたり、ビンタを食らわしたり、目突きをしたり。「絶対これは日本では公開されないだろう!」と思った。しかし、リマ行きの飛行機にも、ペルーの国内線にもかかっていて、さらに見ていた人の笑い声まで聞こえてくる時もあった。日本で言えば志村けんレベルの体を張ったギャグ。

モーのマッシュルームカットは、お笑い界で目立ちたい人がよくやる髪型。あの髪型をした途端に、ものすごく特徴のある見た目になり、誰もに覚えてもらえる。美味しい髪型に違いない。
私は、あのマッシュルームカットは、てっきりビートルズの真似だと思っていたんだけど、「3バカ兄弟」のモーがオリジナルとは知らなかったな。

ファレリー兄弟のコメディ映画は、いくつか好きなものが多い。ここ最近はあまりヒットがないけれど、彼らがこれまでメガホンを撮ってきた作品には好感を持っている。ナンセンスなものに果敢に挑戦する、というのも、コメディというジャンルが持つ冒険心だと思う。しかし、この作品はどうなんだろう?受けるんだろうか?今リメイクをすることに、意味があるんだろうか?これを今やるファレリー兄弟に、恐ろしいまでの勇気を感じてしまった作品。

目突きやビンタ、どつき合いが必ず毎回のように行われる。こういうギャグは、子供なら真似したくなるのだろう。どう見てもおもちゃのトンカチで頭を叩くシーンもあったり。エンドロールでは、ファレリー兄弟が登場までして、「これはおもちゃなので、良い子は真似しちゃいけないよ」なんて注意まである。

私はどちらかと言うと、体を張ったギャグを見ると、顔がこわばってしまい、一切笑えなくなる。子供の頃禁止されていたことが理由。「8時だよ、全員集合」的なものや、欽ちゃんの番組が大流行していた最中、同級生たちの話にも一切ついて行けなかった。我が家では一度も見たことがなかった。しかし、クラシック音楽や哲学を愛する父親が家を出た後、初めて志村けんの「だいじょうぶだあ」を見た。当時の私の親友が大好きで、志村けんのギャグを私にも強いたから。初めのうち、私にとっては、親友のそういうギャグについて行くのが至難の業だった。でも頑張って毎回見た。私が「変なおじさん」の踊りを踊れるようになるまでに、どれだけの努力を要したか、当時の親友だったあの子にはきっと想像もつかないだろう。

笑いのツボの分からなかった私に付き合ってくれた、あの子は元気だろうか。私は父親が出ていった後、しばらくの間、笑うことが出来なかった。その私に(少々強引に)笑いを教えてくれた、あの子のことを思い出した。

この間母に会った時に、あの子が今どうしてるかを訊いてみた。彼女は偏差値底辺の高校に進み、ヤンキーになったが、私はそんなことは気にしなかった。高校卒業後も時々会っていた。が、最近はほとんど交流が無かった。その彼女は今、なんと、カナダで結婚して向こうに住んでいるらしい。
専門学校を出た後、彼女は、実家の寿司屋で仕事を始めた。今後もずっと自分は田舎に居るのだろうと、「決められた道」に落胆していた。ほどなく、英語の勉強を始めたと言っていた。中学の頃、毎日NHKのラジオの英会話を聞いていた(3年間!)私の影響で、英語を勉強したくなった、と言う。中3の時に、私は放課後には弁論大会のために、毎日英語の練習していたのだが、その姿を彼女はずっと覚えていたんだろう。彼女にその相談を受けた時、「じゃあホームステイでもしてみれば」と気軽に言ったのを覚えている。

私の方は、すっかり下品なギャグに、笑えるようになった。自ら下ネタを言えるようになった時は、大人になったなあ、と実感した。
でも、久しぶりに体を張ったギャグを見たら、やっぱり硬直して、笑うのに時間がかかってしまう。あの子の隣にずっと居たら、笑うタイミングがズレてしまう私ではなかっただろうけど。

P.S…日本でリメイクをやるなら、モーの役はバナナマン日村やら雨上がりホトハラやら、いろいろ居るね!

 

※ストーリー・・・
悪ガキの3人組、カーリー、ラリー、モーの過ごした孤児院が、多額の借金のため閉鎖されることになった。3人は何とかお金を稼いで、 借金返済をしようと目論む。何でも屋を始めた彼らに、とある若い妻から、自分の夫を殺して欲しいという、殺人の依頼が舞い込んで来た・・

 

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