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53★白雪姫と鏡の女王

’12年、アメリカ
原題:Mirror Mirror
監督:ターセム・シン
製作:バーニー・ゴールドマン、ライアン・カバナー他
製作総指揮:タッカー・トゥーリー
キャスト:ジュリア・ロバーツ、リリー・コリンズ、アーミー・ハマー、ネイサン・レイン、ショーン・ビーン



この作品の広告を以前見たことがあったので、この間『スノー・ホワイト』が公開された時は、ちょっと驚いた。「あれ?!意地悪なお妃様って、ジュリア・ロバーツが演じているはずじゃなかった?シャーリーズ・セロンだったっけ?!」「それに、監督がターセムじゃないじゃん!」私の記憶ってそんなに悪かったけか・・。と、一瞬本気で狐に包まれた(つままれた、でしたっけ?)思い。・・・まあ、「狐につつまれる」のか「狐につままれる」のかすら定かではない私なので、まっいいや!・・と一瞬で忘れましたw
でもやっぱり、記憶は正しかったんですねー。あーホッとした。

これ、アクションも楽しめるし、コメディっぷりもちゃんと笑うことの出来る、良く出来た作品でした。ファンタジーとコメディの見事な融合。誰もが知ってる童話の世界の、真面目なはずのヒロインが、盗賊になっちゃう。ちょっとした原作からの逸脱ぷりを楽しめる遊び心が満載。7人の小人たちも、彼らが何故、人里離れた山小屋に住んでいたのか?後から分かるんだけど、これがまた意外と納得の行くキャラ設定。白雪姫をこんなに変えちゃっていいの?という思いと、こんな風に変えるなんて!という思いが、物語を見ながらどんどん加速して行きましたけど、有名な童話物だからこそ、こういう楽しみ方が出来るのだな、と。

何と言っても一番美味しいのはジュリア・ロバーツ!彼女が主役としか思えない勢いで、生き生きとコメディエンヌっぷりを披露しているのも楽しかった。対する白雪姫役のリリー・コリンズは、まるでCGで描いたような容貌。眉毛の濃さはまるで派出所の両さんにしか思えない(スマン)。ジュリア・ロバーツの悪いお妃がそのまま彼女なのに対して、白雪姫の方はいかにもCGっぽい、漫画っぽい。およそ人間に見えないような、お伽話から抜け出たような見た目なんですね。ウォルト・ディズニーまんまな衣装(石岡瑛子さんの遺作)に加え、メイクも「人間であるのに、まるでCG」っぽい面白さ。これもあったと思います。ただ、冒頭は白雪姫のイイ子っぽさが常軌を逸しているので、正直言うと私などは、前半かなり悪いお妃の、ジュリア・ロバーツの方に加担して見てしまった^^;

でも見ている内にちゃんと白雪姫が「主人公らしい成長」を遂げるんですね。七人の小人にアクションを教わる辺りから、彼女が自分から強くなっていく姿に好感を感じざるを得ない。カンフー物や肉体アクションヒーロー物で、主人公が成長して行く姿はやっぱり楽しいんですよね。「まさか、こんなにダメな奴が」というような人ほど、だんだん強くなっていく姿に頼もしさを感じてしまう。『カンフーパンダ』でもそうだったけれど、強くなってもどこかそのまま、というのがコメディでは面白いのよね。それを「白雪姫」でやるとは思わず。特にココが、「みんなの知ってる白雪姫を壊す」楽しみ方として優秀だったように思う。

王子様役は、『ソーシャル・ネットワーク』、『J・エドガー』のアーミー・ハマーが出演している、というのもさりげなく嬉しい。キラキラのイケメンさんだから、というより、今のところ彼が演じている作品が、どれも面白いからなんですね。役どころも目立つ。こういう役者さんは、下手を打たない限りしばらく注目して見てしまう。いい作品を選んで出る(それが可能な)俳優っていいですよね。つまらない映画に出る人は、実力あったって興味が湧かないもの。

ターセムは、前作と名前が変わり「ターセム」から「ターセム・シン」にいつの間にか変更。『セル』からリアルタイムで見ているのだけれど、『落下の王国』も早4年前。この人って何気に寡作な人だなあ。私は『落下の王国』がかなり好きだったのだけれど、こちらでは作家性は全く感じさせず、笑いに徹している。七人の小人の足がビヨーンと伸びたり、映像が面白いところは、この人ならではのプロ仕事?

『白雪姫』ってよくよく考えると、とても怖い物語なんですよね。特に、女性の美に対する執着心が恐ろしい。ある種分かる気持ちもあるんですよね。エイジングに夢中になり、自分がまだ若くて美しいことを鏡で確認する、とかね。古今東西、何時の世でも通用する恐ろしい感覚。

鏡は、魔法を使うことのデメリットについても忠告していたけれど。マシュー・ヴォーンの『スターダスト』でミシェル・ファイファーが少しづつ老けてしまったように、エイジングに執心している悪いお妃が、老けメイクに変わっていく、というホラーな演出があれば良かったのに、と思う。ものすごい大げさな“腰を締め上げる装置”で、ギュウギュウにウエストを絞って「ホラ、昔と同じサイズ!」ていう台詞があったけれど、魔法の代償で脂肪がついてしまう、とかそんなものもあっても良かったかも。それがどんなに恐ろしいことか、私には身に沁みて分かっている!w きっとレディ・ガガにも分かるかも(彼女は妊娠なんですか、どうなんでしょう・・)

参照:レディー・ガガ、激太りでおばちゃんにww

 

※ストーリー・・・
白雪姫は18歳になったにも関わらず、超ワガママな継母の女王によって、城に閉じ込められていた。すべてをほしがる女王は隣国のリッチな王子と結婚し、愛を手に入れ、財政破綻寸前の国家を建て直そうとたくらむが、王子は美しい白雪姫と恋に落ちてしまい・・・

白雪姫と鏡の女王@ぴあ映画生活

 

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コメント(14件)

  1. 古典的な白雪姫だからこそ、同じようにならないようにイジることで、変身しますよね。私もこれ楽しかったです。
    アミハマくん、王子でも様になってて、結構見なおしてしまいました。イケメンくんだし(笑)

  2. cucuroseさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    きっと、「古典的な白雪姫」の設定は、変わってしまうと違和感のある部分なのでしょうね。彼女も途中で変わっていったからこそ、観客は受け入れることができたのかもしれないなあ。
    アミハマ君て言い方可笑しい(笑)。本当、素敵でしたよね彼!しかも、あんなにコメディが似合うなんて、彼ほどのイケメンが犬になっちゃうとか、もう最高でした。

  3. あ、ごめんごめん。この作品はコメント閉じてたんですよね。
    何故かというと、皆が見てて皆が同じ感想を書いてくるので、同じ答えを書くのがつかれるのです(笑)
    でもとらねこさんなら大歓迎よ~


    ちなみに、TBは閉じてないので、もしかしたらgooとの相性の問題かもしれません。問い合わせてみますね。最近gooとLivedoorが全然TBできなかったので、そういうのも関係あるかもよ。

  4. roseさんへ


    >何故かというと、皆が見てて皆が同じ感想を書いてくるので、同じ答えを書くのがつかれるのです(笑)
    ブハハハ〜!roseさん、カッコイイw。
    確かにこれって、皆おんなじこと言いそうですよね。結構上手く出来てて面白かった、白雪姫が眉毛がすごい・・
    私も同様に、きっと「眉毛が両さんだった」というコメントになっちゃいそうですので、コメントは閉じておいて正解だと思います(爆)


    あ、私のこのブログ、livedoorブログじゃないんですよ。wordpressと言います。
    あと、今見たらすでに反映されてますね。うーん、他のgooさんのは後で見ても反映されてないんですが・・roseさん凄いです(爆)!

  5. TBなぜかとらねこさんのがいきなし入ってたw 新婚パワーだよきっと(なんじゃそりゃ)


    だってさあ、ねえ。みーんな同じ感想持つのをいちいち答えるのもめんどくさーい。
    一応これでも読者さんに対して親切ではないブログを目指しているので(笑)

  6. rose_chocolatさんへ


    そうなのそうなの!何故か入ってましたよねえ、TB、後からw。
    きっとroseさんが問い合わせをしてくれたせいじゃないかしら?w普通に考えたならば・・^^;


    そうですねえ、作品によっては、同じようなコメントが続いちゃう時ありますよね。
    逆に、この作品は誰かと語りたいのに!という作品もあったりして。
    読者に親切でないブログを目指していたのですか!何と。
    でも、roseさんみたいに、こんな風にフットワーク軽くいろいろとお話に来てくれる人は、本当ありがたいもの〜。roseさんへのコメントがどんどん集まっちゃう訳よね。私も見習わなくっちゃー。

  7. 一応、gooのマニュアルに書いてあるのはこんな感じ。
    https://goo.e-srvc.com/app/answers/detail/a_id/4431/p/916
    ですが、個別にも問い合わせますね。お待ちくださいませ。




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