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10★フライトナイト 恐怖の夜

’11年、アメリカ
原題:Fright Night
監督: クレイグ・ギレスピー
脚本:マーティ・ノクソン
オリジナル脚本: トム・ホランド
製作: マイケル・デ・ルカ、アリソン・ローゼンツワイグ
製作総指揮: レイ・アンジェリク、ジョシュ・ブラットマン、マイケル・ガエタ、ロイド・ミラー
撮影: ハビエル・アギーレサロベ
音楽: ラミン・ジャバディ
キャスト: アントン・イェルチン、コリン・ファレル、クリストファー・ミンツ=プラッセ、デビッド・テナント、イモージェン・プーツ、トニ・コレット


ヒャッハー!楽しかった!

トム・ホランドの『フライトナイト』(’85年)は知ってますか???『チャイルド・プレイ』や『痩せゆく男』(これはつまんない)の監督のトム・ホランド。このオリジナルが好きなので、見るまではあまりノレなくて、「どうせよくあるリメイクものなんだろう」としか思わなかったし、きっとDVDにはなりそうだから、後でいいやと、スルーする気満々だったんですよね。ところが、『ラースと、その彼女』 のグレイグ・ギレスピー監督作品であることに、ふと気づき・・あぶねーあぶねー。気づいて良かった!ホラー好きだったらきっと気に入る、心踊る作品でした!

去年の自分のベストを書いている時に気づいたのは、自分がいかに去年、ホラーを見ていないか、ということでした。まずベスト作品に、ホラーがあまり思いつかなかった。それは自分が全然ホラーを見ていなかったからなんだけど、そのことをほとんど意識してなかったんですよ。普段の映画自体もあまり見る気になれなかったのもあるし(それでも習慣的に見ていたけれど)、人にそう指摘されるまで、自分のホラー耐性が低下していることに、全く気付かなかったのです。そうかー、そうだったのかー。

で、それを治したのは、DVDで見た『スプライス』でした。楽しいのなんのって! ジャンルとしては正確にはホラーではなく、SFモノなのかもしれないのだけれど、ホラーセンスが随所に光るところがたまらないんですよ。私、完全復活出来たかも?この作品を見ていて、本当に心踊る気持ちになれたのも大きいです。確かにホラーには、退屈なホラーとそうでないホラーがありますよね。でも自分には、それは宝探しのようなものなんです。つまらなければそれはそれで。ジャンルや映画の構成、つまらなければそれは何故か、を考えているだけで意外と自分には面白いし。

普通に青春モノと融合しているホラーは、本当に幸せなホラーですよ。よくある日常の中にこそ、ホラーは描かれるべきだと思うんです。ホラーと日常を、すぐに切り離してしまうホラーは、本当は下手くそなホラーなんだと思います。スティーブン・キングなんて、とことん普通の人間の内面や人間関係、悩みや葛藤を描くんですけど、私はそれが好き。

コリン・ファレルはやっぱり、演技がすごくイイ!あの間の持たせ方とか、もったいぶった喋り方やしぐさ、すごく様になっていて、異常さ抜群な。彼の演技を見ているだけでも面白かったな。コリン・ファレルは、ハリウッド的には落ち目かもしれないけど、やっぱりすごく魅力的な演技をする人なんですよね。もったいないなー。

ジェリーという吸血鬼は、最近のひ弱な若者が見ただけで腰を抜かすぐらい、とびきりの肉食系。普通に生息しているチョイワルオヤジの殻を被りながら、ふと気を許せばすぐに本性が垣間見える、あの異常さ。凶暴だからこそ、その爪で突っついて楽しんでいる、みたいな余裕すら持っているんですよね。悩みを全く持たない吸血鬼だからこそ、強くて、だからこそ魅力的に見えてしまう。『インタビュー・ウィズ・バンパイア』でのトム・クルーズの吸血鬼に匹敵するぐらい、コリン・ファレルのハマりっぷりが楽しかった!

それから、ピーター・ヴィンセントも最高だったな。登場シーンの、いかにもゴスライクな服装をどんどん脱ぐばかりか、カツラやアクセサリーまでどんどん取って、しかも「革パンムレるぅ~!チ◯コかゆ~い!!」こんなキャラ、なかなか見たことないですよね。もう出だしからして最高。途中から変わっていく姿もいいし、思わず応援したくなっちゃう。この脇役、本当最高でした!!

もうねー、ノリノリになっちゃって、最初から最後まで、楽しくて楽しくてしょうがありませんでした。1場面1場面、もう最高。小技が効いているというか、心理的なものを描くセンスが優れているのかも。とにかく演出が新鮮!としか言い様がないんですよね。もちろんオリジナルもいいけど、これはこれですごくいいじゃないですか!大体、ホラーなんてその類型を見れば、似たり寄ったりですよ。よくあるB級ホラーの皮を被っているけれど、それにハマりながら勢いがあって、本当に面白い。でも、ホラー好きじゃない人がどう思うかは知りません。

嫌いな3Dで見ないで、2Dで見れたのも良かったかも。

 

※ストーリー・・・
ごく平凡な高校生チャーリーが住む町で、夜な夜な住人が姿を消すという不可解な出来事が発生。チャーリーは隣家の男ジェリーが実はヴァンパイアだと突き止めるが、彼にはその事実を証明する術がない。やがてジェリーの魔手はチャーリーの恋人にも迫り・・・

フライトナイト/恐怖の夜@ぴあ映画生活

 

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コメント(10件)

  1. >ホラー好きだったらきっと気に入る、心踊る作品でした!古典的な吸血鬼、狼男、フランケンシュタインの怪物等は大丈夫ですが、基本「ホラーは大っ嫌い!!」の哀生龍です。
    が、いつも通りキャスト目当てに見に行ったのですが、コリンもテナントもミンツ=プラッセもキャラにはまっていて、ホラー嫌いの哀生龍もとっても楽しめてしまいました。(大筋と展開を知っていたので、心構えが出来ていたというのも、必要以上に怖がらずに済んだ一因ですが 笑)

    >コリン・ファレルは、ハリウッド的には落ち目かもしれないけど、やっぱりすごく魅力的な演技をする人なんですよね。
    ハリウッド的には落ち目なんですか? そういうのには疎いので良く分からないのですが、役者としてはコリン本人のイメージよりも手堅い実力者だと思ってます。
    イギリス映画に出てる時の方が、魅力的に思えるのはやっぱりあのイギリス訛(アイルランド訛)が聞けるからでしょうか?

  2. 哀生龍さんへ

    こんばんは~♪コメントありがとうございました。
    哀生龍さんも面白かったですか!良かった。確かに、演技見てるだけで楽しめちゃいましたよネ。
    私の場合、ブラム・ストーカーのドラキュラとか、クラシックなドラキュラから入ったので、自分の基本はそこだったりします。
     ちなみに、『ぼくエリ』から以来の新ルール、「吸血鬼が家に入るのに持ち主のpermissionが必要になる」、これ良かったですよね!

     コリン・ファレル、落ち目だとは思いませんか?’03年以降はパッとしないような・・・。初めの頃のキャリアが派手だったから余計そう思うんでしょうかね?あ、確かにアイルランドアクセントの方が彼は魅力的ですよね!自分は時々聞き取れなかったりするんですが・・・。

  3. >『ぼくエリ』から以来の新ルール、「吸血鬼が家に入るのに持ち主のpermissionが必要になる」
    『ぼくエリ』は見ていないのですが、初めての家に入るときには持ち主も許可が要るというのは、かなり前からの浸透しているルールですよね?それとも、“『ぼくエリ』から以来の新ルール”というのは、それとは別の特別なルールですか?
    新しいルールに気付かなかったので、ぜひ教えてください!

  4. 哀生龍さんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    あれ、いやいや、確かにおっしゃる通りで、初めてではないんですけど、すごく強調されてて象徴的に扱われてたと思いませんか?僕エリ以降で。私の言い方がまずかったですね。すいません。。。僕エリはタイトルにもなってるぐらいですから・・・。あ、『モールス』もハリウッドリメイクなので、同じだと思います。
     あと本物の信仰でないと神父の力が役に立たない、というのもなかなか良かったなあと。あ、でもこれは『呪いの町』にもあったかも。

  5. 早速のお返事、ありがとうございます。そういう意味だったんですね。 こちらも理解力不足ですいませんでした。さらに、「僕エリ」だけでなくリメイクの方も見てないんです。ごめんなさい。オリジナルの「フライトナイト」も見ていないのですが、そちらでは“招待されていない家”にどうやって入ったのでしょう? 今度確認してみなければ!例えば90年代の映画『バッフィ・ザ・バンパイアキラー』ではそういうシーンがあったか覚えてないのですが、そのTVシリーズとかB級ヴァンパイア映画とかでは何度も見ているので、アメリカだとよく使われる設定なのかも知れないですね。とにかく、“招待されないと他人の家に入れないのなら、こうしちゃえばいいんだよ!”と言う、今回の打開策は素晴らしくコリン・“ヴァンパイア”・ファレルに似合う手段だと思います(笑)

  6. 哀生龍さんへ

    こちらこそいろいろ教えてくださり、ありがとうございます。バフィにも出てくるんですね、「客人への招待」が。オリジナルでは、「招待されていない家へ入る」というシーンは出来ません。オリジナルでは十字架がすごく効果を出していたイメージばかりで、「招待」はすっかり忘れていたのですが、確認したところ、オリジナルでも招待云々のくだりはちゃんとありました!スイマセン。確かに、今回のコリン・ヴァンパイアの打開策は新しかったですね!すごく良かったです。
     オリジナルの方を悪くは言いたくなかったので黙っていたのですが、やっぱりこっちの作品の方がずっと面白いです、私は。いやもちろん、オリジナルは参照すべきアイディアがたくさん詰まっている良作なのは確かですが、キャラ設定といい、演出や脚本や全てが、リメイクの方はすごく上手だったな〜と思います。本当、この作品大のお気に入りになりました。
     いやーしかし、「客人への招待」って、他のバンパイアモノでも結構出てくるのかもしれませんね。昔の作品ではあまり気にせず見ていました。すいません。どうしても十字架の力だとか、太陽や棺なんかを強調して描かれていたようですね。私が初めてホラーを見たのはそれこそクラシックの『ドラキュラ』とか『ノスフェラトゥ』なんかなんですが、その頃はあまり「客人への招待」は描かれていなかったように思えるんですよネ・・。あ、私はバンパイヤハンターものはそれほど見てないです。




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