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レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー #31

’09年、アイスランド
原題:Reykjavik Whale Watching Massacre
監督:ジュリアス・ケンプ
脚本:シオン・シガードソン
音楽:ヒルマー・ウーン・ヒルマソン

 

ピーラ・ヴィターラ   : アネット
裕木奈江        : エンドウ
テレンス・アンダーソン : レオン
ミランダ・ヘネシー   : マリー
ガンナー・ハンセン   : 船長
グズルーン・ギズラドッティル : ママ
ヘルギ・ビョーンソン     : トリグヴィ
ステファン・ヨンソン     : シギー

 

こ、これは・・・キワモノ映画だあ〜〜!!

久々に、珍作を見て、クラクラしました。シネパトスよ、こんにちは。

「捕鯨を禁止されて、失業した一家が、逆恨みをして、ホエール・ウォッチングをしに来た人々を虐殺しまくる映画」

うおー!あらすじをサクっと聞いただけで、爆笑出来るのは昨今そうそう無いし、それだけでも相当やる気を感じますよネ。 ぬ!おぬし、出来る!っていうあの感じ。これは是非、『ザ・コーヴ』と対にして見たくなる映画ではありませんか!!

そもそも、アイスランドにはホラー映画って無いらしい。ああ、ワクワクしますよね。そうそう、それに『悪魔のいけにえ』のガンナー・ハンセンが出てるんですと!

この作品、初日に監督やプロデューサー、さらには裕木奈江が舞台挨拶を行ったらしい。裕木奈江ファンが詰めかけるだろうからって外したんだけど、実のところ混み具合はどうだったんでしょう?いやあ裕木奈江さん、ハリウッドで活躍するようになって、イーストウッド(『硫黄島からの手紙』)やらデヴィッド・リンチ(『インランド・エンパイア』)やら、有名監督に起用されちゃって、素晴らしいけれど。それに飽き足らず、貪欲にこの作品のようなホラーにも出るなんて、女優の鏡ですよね!?私は一気に応援する気になりましたよ〜(みんなもそうかな?)。

さて、この作品ですが、高橋ヨシキ さん のコメントがスゲー気に入っているので、ちょっぴりご紹介。

 

「 俺たちの国には血まみれスラッシャー映画が足りない!
と立ち上がった勇気ある作品。確かに荒削りかもしれない。だが、ここには血と殺人への情熱がある!
「クジラ漁が禁止なら人間を狩るしかない!」という立派なメッセージもある!
エコツアーに参加するような連中は皆殺しにしてしまえ!

高橋ヨシキ 」

 

うーん、素晴らしい。完璧です。この無駄を省いた辺りが溜まりません(笑)

で、映画はどうだったか。まあヒドイ映画ではあります(笑)でも、これはかなり面白い部類。ホラー好きには実際、かなり面白いと思う。オススメです!w

全編、ブラックジョークが効いていて、環境問題から、捕鯨ネタ、グリーン・ピースネタ、人種差別ネタ、もう盛りだくさんだし、そうしたことに目を光らせて見ると、倍楽しめちゃう作り。

ネタバレで語るので、観に行く予定の人は読まないで!********

この先、ネタバレ*******










登場人物のキャラ紹介を、きちんと見せるところからして、好感度が高いんですよ。だって餌食たちについてだもの、出来ればちゃんと描いて欲しい。まず、どこにでも居そうなドイツ人の3人中年女性たち。強面なオバサンたちなのに、意外にも好色そうなジョークを言ったりして可笑しい。アメリカから来た娘アネットは、友達とホエールウォッチングしよう、という事だったのに、友達がクラブで男と出会い、ナンパについて行ってしまう。そのため、一人置いてけぼりを食らってしまうのです。「明日はホエールウォッチングだから朝早い」と真面目に帰った女の子の方が、惨劇に遭ってしまうという運命の皮肉。さらにこの子は、虐殺(マサカー)が始まった後、(虐殺は、何の前触れもなく唐突に始まるんですね。勿体振らず、やおら始まる)変な男に船室へ連れて行かれます。しかも、「このベッド、レオナルド・ディカプリオが使ったんだよ。」とかって、意味不明な誘い文句!馬鹿馬鹿しくて、ブブーっと笑ってしまいました。でもその後いきなりレイプされてしまう。さらに、その後別の殺人鬼にとっ捕まえられ、吊るされ、血をぶっかけられたりと、なんだか散々な扱われようなんですね。

もう一人、綺麗どころの女の子が出てくるのだけれど、(イギリス人だったかな?)彼女は婚約者を失って傷心、行くはずだったハネムーンの、ホエールウォッチングを一人見に来た、という設定。なのに、結構冷淡な性格で、もう一人の女の子のレイプを見て見ぬ振りをしたり、アフリカ系アメリカ人にいきなり迫ってみたり、すると相手の彼は「ゲイだ」とカミングアウトしたり・・。もう何が何だか。ここは劇場が大爆笑でした。

他には、フランス人が一番性格が悪くて、酔っ払いだったり、(この設定にはちょっと驚き。)日本人夫婦は親父の方がすごく嫌な奴で、「ウチの愚妻がスイマセン」と謝ったりします。これを聞いたドイツ人たちからは、「男尊女卑の豚」扱い。すると、ヘラヘラ「はい、豚でございます(←彼には意味が分かってない地元の言葉)」と開き直ってたりします。なんだか、日本人の親父にはこういう人居るよね、ちょっぴり鋭いな、と思っちゃいます。他人にはイイ顔をして、その実自分の妻を「愚妻が」とか言ってみたりする。日本ではよくある風景なんだけど、こういう考え方って海外にはないよなあ。と、ちょっと苦々しい思いがします。この親父は一人逃げようとして矢で射られて殺されるんだけど、命中した瞬間、思わずガッツポーズが出ましたね。

で、誰が助かるか、ということなんだけど、そこまでは言わないでおきます。アイルランド同様、捕鯨の盛んな国である日本の、我らが裕木奈江が、どうなるかお楽しみに。ちなみに、助かりそうになった瞬間、命からがらすがっているボートに鯨の突撃を受ける人達についても、注目すべき展開が待ってます。大体、ホエールウォッチングに来たのに、鯨に襲撃されちゃうんだから、ものすごい皮肉が効いてるじゃないですか?しかも、この鯨、鯨ですらない。シャチなんです。このセンス、ハンパない!

とにかく、誰がどのタイミングで死ぬかとか、意外とこれ意表をつく展開のオンパレードだったりして。ちゃんと最初から最後まで楽しいところが。好感度が絶大に高いです(私のな)。

笑いとブラックジョークは超一流。ただ、ゴア描写はちょっとイマイチなので、今後頑張るべきはそっちだと思いますw。

「珍しい国のホラー」というだけでご飯美味しく食べられる人には、こんな珍品のご馳走はありません。

 

レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー@ぴあ映画生活

 

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コメント(4件)

  1. とらねこさん

    おはようございます!

    お久しぶりです。とらねこさんのブログからの、

    相変わらずアクセス多いので、覗かせてもらっております。

    ところで私もこの作品、ちょっと気になっています。

    アイスランドホラーとは驚き!その上に裕木奈江さんが登場とは・・・。

    記事を読ませてもらい、益々興味が沸いてきました。

    こちらでの公開、あると良いのですが?う~ん難しそうです。

  2. mezzotintさんへ

    こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
    私のブログからそんなにアクセス多いんですね。相変わらず・・
    これ、公開はされるんでしょうかね?関西では・・どうなんでしょう?
    裕木奈江が出てるって言うだけで観に行くファンはいらっしゃるんじゃないかな?なんて思うんですけど・・w
    正直、そんなに大したホラーでもないんですよ。ただネタホラー的なので、ホラーが大好きな人にしかオススメできない代物なんです・・
    mezzotintさんが行ってくださるなんて嬉しいですが、保証はしません・・^^;;

  3. お久ぶりです

    相変わらず外さず観てらっしゃいますね、この手の映画
    さすが、トウキョウ・トラッシュムービー・ウォッチング・パトサー(笑)

    >『ザ・コーヴ』と対にして見たくなる映画
    >「珍しい国のホラー」というだけでご飯美味しく食べられる人
    > キワモノ映画、珍作

    うん、じゃあしょうがないね…
    そんなん、観る一択ですわ(笑)

    全体的に荒いんですが、愛はヒシヒシと感じましたね
    うん、やっぱりこういうの大好きなんだなー自分、
    というのを再認識してみたり(笑)

    >シャチ
    鯨、鯨とふっておいてのこれは反則ですよね
    腹筋ねじ切れるかと…www

  4. みさま

    こんばんは〜♪うわー、お久しぶり!!コメントありがとうございました。
    みさん最近、どうしているかなーと思ってました!

    >トウキョウ・トラッシュムービー・ウォッチング・パトサー(笑)
    最後のパトサー、てのがイイですねw 
    TTWP、と略してみたらかっこ良く思える・・訳ないw
    いやーこれ、なかなかの力作でしたよね!この捻ったユーモアが気が利いてて。

    >シャチ
    最後にやってくれましたよね!まさかのシャチ!いやー・・そう来るか、っていう。
    しかも「鯨を見たかっただけなのに・・・」と言ったその瞬間に、ボートにその鯨(シャチ)から襲撃があるんですもん。
    もうこれは絶対意図的ですよね。




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