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■55. リトル・ランボーズ


’07年、フランス、イギリス監督・脚本:ガース・ジェニングス
製作:ニック・ゴールドスミス
撮影:ジェス・ホール
音楽:ジョビー・タルボット
美術:ロビン・パイバ
編集:ドミニク・ランク
原題:Son of Rambow 

ビル・ミルナー  ウィル・プラウドフット
ウィル・ポールター  リー・カーター
ジュール・シトリュク  ディディエ
ニール・ダッジオン  ジョシュア
エド・ウェストウィック  ローレンス・カーター
マリー  ジェシカ・スティーブンソン

ガース・ジェニングス監督本人の体験を元に作られた物語。そう聞いてああやっぱり!と思ってしまうような、愛がいっぱいの作品。
で、こういうのはどうしても嫌いとは言えない。
映画作りをやんちゃな少年たちがする、ってだけで、もう半分がた心を奪われてしまったからには。

どちらかと言えば家で一人で絵を描くことが趣味の、おとなしい少年だったのに、イタズラっ子の少年と出会って彼の家で『ランボー』を見て豹変!
見た途端に心はランボー気取り、山を駆け巡るシーンが何とも言えず爽快。
そのムードは翌日もまだ続いていて、すっかりランボーが乗り移ってしまい、映画に対してもやる気マンマン、筋肉もないのにランボーのポーズをしちゃう。(これが可愛くって可笑しい!)
この時期、ちょうど『エクスペンダブルズ』が公開されてスタローンづいている人には、ちょうどいいかも。

この間全部『ランボー』シリーズを見返してみたから、このシリーズについて一言言わせてもらうと、やっぱり私には『ランボー』は1だけで完結している話だと思うのね。このシンプル極まりない1にこそテーマがあって、スタローンの演技、最後の長い台詞に圧倒される。この1だけで完璧、十分・・・と私は思う。
2以降は、「筋肉馬鹿の戦争屋」として、ランボーが利用される話。ランボーのキャラクターが立っていため、あとはコマーシャリズムのために何度も引っ張られてきちゃった、としか思えない。
でも、そう思うのは、私が女だからなのかもしれない。と、このシリーズに対する男共の熱狂ぶりを観るにつけ、そう思ったりもする。ストーリーの良し悪しとは関係なしに、「あの佇まいのランボー像」に憧れてしまうんだろか、ってね。

ランボーになったつもりで、山を駆け巡るウィル少年。
”気持ち”だけですっかり何もかも、人生が変わってしまう生き物。それが少年。想像力が素晴らしくて、何かを産み出していく。こういう描写は、男の子がすっかり羨ましくなってしまう。
ママにとっては手のかからない良い子の方が扱いやすかっただろうにね。窮屈極まりない、厳格な新興宗教みたいなものに入ってるママや大人たちからしてみれば。

全く性格が正反対の悪ガキ少年、リー・カーターと仲良くなっちゃう辺りは、『スタンド・バイ・ミー』を彷彿とさせたり、同じく少年モノであることから、『リトル・ダンサー』をも思い出させたり。
また、フィルムに手書きの文字が踊ったりするところや、手作りの映画製作を少年たちが始める辺りは、『僕らのミライへ逆回転』を思い出させたりもした。

フランス人の交換留学生、ディディエを演じたジュール・シトリュクは、10歳の時にフランスのカンフー選手権で優勝をしたこともあるらしいし、この映画ではわざと下手くそなカンフーを披露しなければいけなかったのね。
このイケメン少年の本気のカンフーが、ちょっと観たかったよ。
ストーリー・・・
1982年、父親を亡くした少年・ウィルは、プリマス同胞教会の厳しい戒律のもと、テレビも見せてもらえない生活を送って来た。ある日、学校イチの悪ガキ、リー・カーターの家で、ウィルは初めて映画『ランボー』を観る。ランボーにかぶれてしまったウィルは、リーと一緒に、捕らわれたランボーを救出しに行 く冒険映画を撮影することにする。正反対の二人だったが、監督と主演俳優として過ごす間に、だんだんと友情が芽生えていく・・・

 

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