rss twitter fb hatena gplus

*

■30. トイ・ストーリー3

トイ・ストーリー3原題:Toy Story 3
監督:リー・アンクリッチ
製作総指揮:ジョン・ラセター
製作:ダーラ・K・アンダーソン
原案:ジョン・ラセター、アンドリュー・スタントン、リー・アンクリッチ
脚本:マイケル・アーント
音楽:ランディ・ニューマン
トム・ハンクス  ウッディ
ティム・アレン  バズ・ライトイヤー
ジョーン・キューザック  ジェニー
ネッド・ビーティ  ロッツォ
ドン・リックス  Mr.ポテトヘッド
マイケル・キートン  サン
ティモシー・ダルトン  ミスター・ブリックルカンツ(ハリネズミ)


さすがのピクサー!感動の大傑作。
トイ・ストーリー三部作の最後を飾るにふさわしい、夏休みにピッタリの、楽しくもちょっぴり切ない物語。
早くも、今年の夏を取ったも同然!?

おもちゃの気持ちになって、ソチラ側から人間を見た、ファンタジー・ワールド。今回のトイ・ストーリー3は、シリーズの中でも一番面白く、それどころか、これまでのピクサー作品の傑作に匹敵する、素晴らしい出来映え。
これを見た人は、「まるで3Dを感じない程、のめり込んで見てしまった」と言うだろう。

おもちゃの世界との決別。
これこそ、自分が大人になる時に、自分で線を引く、境界線のようなものなんじゃないかな?

おもちゃの世界、自分だけの想像力の世界にのめりこむことのできる子供。
私はこれを「子供の王国に住む住人」と表現したりする。
その後生きることになる大人の世界と比べると、なんだかまるで別の世界の住人のようだった、と思わない?
私は、あの幸福感をまだハッキリと覚えてる。その頃信じた世界の確実さが後に壊れた時、よりハッキリと「幸福だった自分」について考えを巡らせたんだ。そんな経験がない人は、もしかすると「子供の王国」については、あまり考えたりしないのかな?

もちろん、おもちゃなんてなくったって、想像力の世界に入り込むことのできる人もいるだろうけど、おもちゃという対象物があると、何もないより、より具現化した想像の世界へと発展しやすくなるように思う。ユング派の心理カウンセラーが、箱庭療法や、遊戯療法を用いるのと同じで。

おもちゃとの決別をしたことで、自分がもう大人の階段を一つ上がったのだ、と自分に認める。これって、すごく大事なことだよね。
でも、そんなことを表現しようとした、っていうよりも、「おもちゃで遊んでいたことを思い出すことの出来ない大人になってしまった人へ」、もう一度想像力の世界について、想像力の世界で遊んでいた自分について思い出して欲しくて、描いた作品だと思うんだ。

おもちゃを通して、想像力の世界へと、すぐにアクセスすることが出来た時代。
私は、これを懐かしく思い出したよ。


ところで、
まるで3Dを感じないほどのめり込んだ」という、この言葉。
私は、これこそ「やはり」と頷く一言だったりする。3D映画を見ることに関して、自分が常日頃から考えていたことを裏付けする一言。
本当は3Dメガネこそ、観客が映画の中の世界へ、スンナリとは入っていけなくしているシロモノではないか。そう普段から思っているのであります。
何か3Dとして飛び出してくる度に、「映画」と「自分」との距離をいちいち再認識させられてしまう、3D効果は、想像力の世界を阻害するものでしかないのではないか?ってね。
それを分かっているからこそ、賢いピクサーは、あの程度の3Dにして世に出したんだと思う。今回のところは。当然今後は、ピクサーならではの本気を出した3Dが作られるだろうけれど。それが物語を楽しむ上で、どう作用してくるのか、それこそが私は楽しみ。

おもちゃのそれぞれのキャラクターが、性格を決める上で、しっかりした個性になっているところが見事。
スペイン語モードで急に女性に積極的になってみたり、ロシア語モードになっちゃうバズ・ライトイヤーに爆笑。
本当はすごく照れ屋さんで、何も出来ないシャイな人、っていう設定だから余計ギャップが大きくって可笑しい。

バービーとケンのサイドストーリーがなかなか良くって。
「出会い」、そして「ラブラブな時間」、さらに「いさかい」があって、それを乗り越え、するとまた別の相手のいいところが見えてくる。
ケンのあまり良くなかったイメージすら、エピソードとして面白く使い、かと思えば、最後にいつの間にかそれも乗り越えて、物語が大団円に向かう。アホアホで中身がないかと思ったケンとバービーたちなのに、気づいたらトイ・ストーリーのおもちゃたちの一員として、しっかり機能しているところに驚いちゃう。そう言えば、彼らってちょっと人形の世界から見ても浮いてる存在。それすら上手に使い、生かされているの!

あと、赤ちゃん人形の片目の使い方とか、上手だったなあ。
それだけで、なんだか怖く思えるしね。赤ん坊ならではの怖さなんてもの、あるのね。チャッキー人形みたいに、顔が変わるわけでもないのに、人形がこんなに恐ろしく描かれるなんて。

最後、人間ではなく、人形たちの方の気持ちに合わせて感動してる。そんな自分に一番ビックリするよ!(笑)

それにしても、短編映画『デイ&ナイト』は素晴らしかったな!
こういう映像こそ、アニメの凄さ!
是非見てみて欲しい。

ストーリー・・・
ご主人のアンディが大学進学のため家を出て行くことになり、おもちゃたちも自分たちの今後の運命を案じていた。そんなある日、何かの手違いで、凶暴な園児ばかりいる託児施設に寄付されてしまう。アンディの元へ戻るため、脱出を試みるウッディだったが・・・

トイ・ストーリー3@ぴあ映画生活

 

関連記事

『沈黙』 日本人の沼的心性とは相容れないロジカルさ

結論から言うと、あまりのめり込める作品ではなかった。 『沈黙』をアメリ...
記事を読む

『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』 アメリカ亜流派のレイドバック主義

80年代の映画を見るなら、私は断然アメリカ映画派だ。 日本の80年代の...
記事を読む

『湯を沸かすほどの熱い愛』 生の精算と最後に残るもの

一言で言えば、宮沢りえの存在感があってこそ成立する作品かもしれない。こ...
記事を読む

『ジャクソン・ハイツ』 ワイズマン流“街と人”社会学研究

去年の東京国際映画祭でも評判の高かった、フレデリック・ワイズマンの3時...
記事を読む

『レッドタートル ある島の物語』 戻ってこないリアリティライン

心の繊細な部分にそっと触れるような、みずみずしさ。 この作品について語...
記事を読む

1,302

コメント(18件)

  1. 怒濤の感動ではなく、じわ〜と心に深く染みてくる映画でしたよね!
    私も昔は、その『子供の王国』をバリバリ作ってしまう妄想力のある子供でした〜!
    おっしゃるとおり、やたら飛び出すだけの3Dではなく、自然に世界に誘う加減がまたよかったですよね!
    でも、、3D眼鏡 この作品でも私はちょっと困ることが、、、、泣ける映画って眼鏡邪魔ですよね、、。

  2. ●トイ・ストーリー3(TOY STORY 3)

    横浜人形の家に、持ち主である女の子からもらった手紙を所有している人形がいます。
    その人形は、こう言っては何ですが、、顔自身は可愛い!…

  3. トイ・ストーリー3

     『さよならなんて、言えないよ…』
     コチラの「トイ・ストーリー3」は、今年2月に本作の公開を控え3D版でリニューアルされた「トイ・ストーリー 3D/トイ・ストーリー2 3D」の続編となる7/10公開のディズニー・ピクサーのCGアニメーション・シリーズ第3弾なのですが、観….

  4. トイ・ストーリー3 3D<日本語吹替版>

    トイ・ストーリー3 3D<日本語吹替版>’10:米◆原題:TOY STORY 3◆監督: リー・アンクリッチ「ファインディング・ニモ」(共同監督) ◆声の出演:唐沢寿明、所ジョージ、日下由美、勝部演之◆STORY◆おもちゃのウッディやバズと楽しく遊んでくれたアンディも、いま…

  5. 映画『トイ・ストーリー3<2D>』(お薦め度★★★★★)

    監督、リー=アンクリッチ(『トイ・ストーリー2』『ファインディング・ニモ』共同監

  6. トイ・ストーリー3

    泣いてまうやろ〜。。
     

  7. コブタさんへ
    こんにちは〜♪コメントありがとうございました!
    コブタさんもやっぱり、妄想力旺盛な子でしたか。やっぱり!
    うん、映画ブログをやってる人って、そういうタイプが多いかもしれませんね^^
    映画が大好きで、かつ自分自身と向きあい、感想たくさん書いたりするタイプですもん。一人遊びが好きで、子供の頃から想像力逞しい子が多いのかも、なんて思います♪
    そうそう、この映画って本当、後から考えてもやっぱり面白かった、というタイプの映画かもしれませんよね!
    心にしっかり刻み込まれてしまいました。ああ、良かったなー♪
    私はこの映画に限らず、しょっちゅう泣くんで、3Dメガネが邪魔でしょうがないんですよ・・・。

  8. トイ・ストーリー3・・・・・評価額1750円

    映画史上初のフル3DCGアニメーション「トイ・ストーリー」が、ピクサー・アニメーション・スタジオで誕生したのは15年前の1995年。
    満を持して癮..

  9. こんばんは、
    まさに夏の王者ですね。
    どんな人が観に行っても、満足できるんじゃないでしょうか。
    まあ、ウッディたちにはおもちゃ好きなオトナもいるよって教えてあげたかったですけど(笑
    ちなみにうちにはバズがいます。

  10. ノラネコさんへ
    こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
    王者来ましたね!子供より大人が楽しめそうな物語で、嬉しくなりました。
    おもちゃ好きな大人ですか(笑)
    ノラネコさん、バズお持ちですか〜!そっか、私はトイ・ストーリーズたちは、持つにはちょっと勇気がいるなあ、なんて思ったんですが。人によっては軽く超えちゃうんですね。

  11. 「トイ・ストーリー3 3D吹替版」

    制作発表から我が家では楽しみに待っていた「トイ・ストーリー3」公開初日に観て来ました。{/hiyo_en2/}
    みんな、トイ・ストーリーが大好き。{/hearts_pink/}「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」は季節物で年1回は必ず観てるけど、こっちは季節を選ばないので1&2は何…

  12. トイ・ストーリー3 (Toy Story 3)

    『トイ・ストーリー3』は、ピクサー・アニメーション・スタジオが製作したフルCGの長編アニメーション映画で、大ヒットを記録した前2作に続くシリーズ第3作目です。前2作で監督を務めたジョン・ラセターは製作総指揮に就き、リー・アンクリッチが単独で監督を務めています。…

  13. ウッディの成長物語●トイ・ストーリー3 3D

    さよならなんて、言えないよ・・・。   (公式キャッチコピー)
    『Toy Story 3』
    トイ・ストーリー3 – goo 映画
    おもちゃのウッディやバ…

  14. 「トイ・ストーリー3」大感動傑作!

    [トイ・ストーリー3] ブログ村キーワード
     あの、ウッディやバズたちが帰ってきた!「トイ・ストーリー3」(ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ・ジャパン)。前作「2」から約10年(そんなに経ったの!?)。スゴイよ!スゴイ映画にな…

  15. トイ・ストーリー3

     大評判の映画は、なんだか巨額の宣伝費に踊らされた感じがして敬遠していたところ、最近の『借りぐらしのアリエッティ』も『告白』も実際に見てみるとなかなか良くできていて、それならと『トイ・ストーリー3』を見に、近くの吉祥寺プラザに出かけてみました。
     この映画…

  16. 『トイ・ストーリー3 3D(吹替版)』

     
         □作品オフィシャルサイト 「トイ・ストーリー3」□監督 リー・アンクリッチ □脚本 マイケル・アーント □キャスト(声の出演) 唐沢寿明、所ジョージ、小野賢章、小宮和枝、日下由美、辻萬長、三ツ矢雄二、大塚周夫、永井一郎、松…

  17. 映画:トイ・ストーリー3 (3D)

     夏休みも終わってしまいましたが、夏休み映画の本命映画の1つトイ・ストーリー3を3D字幕版で観てきました。

  18. floks の意味は?〜Toy Story 3 を観ながら

    101124.mp3 (3分04秒)映画『トイストーリ3』を見ながら、ダイアン先生のレッスンを受けています。 folksというのはどういう意味なのでしょうか。 mp3 player var so = new SWFObject(‘http://aoki.com/etc/radio/player.swf’,’mpl’,’250′,’20’,’9′);so.addParam(‘allowscr…




管理人にのみ公開されます

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)


スパム対策をしています。コメント出来ない方は、こちらよりお知らせください。
Google
WWW を検索
このブログ内を検索
『沈黙』 日本人の沼的心性とは相容れないロジカルさ

結論から言うと、あまりのめり込める作品ではなかった。 『沈黙』をアメリ...

【シリーズ秘湯】乳頭温泉郷 鶴の湯温泉に泊まってきた【混浴】

数ある名湯の中でも、特別エロい名前の温泉と言えばこれでしょう。 乳頭温...

2016年12月の評価別INDEX

年始に久しぶりに実家に帰ったんですが、やはり自分の家族は気を使わなくて...

とらねこのオレアカデミー賞 2016

10執念…ならぬ10周年を迎えて、さすがに息切れしてきました。 まあ今...

2016年11月の評価別INDEX & 【石巻ラプラスレポート】

仕事が忙しくなったためもあり、ブログを書く気力が若干減ってきたせいもあ...

→もっと見る

【あ行】【か行】【さ行】【た行】 【な行】
【は行】【ま行】【や行】 【ら行】【わ行】
【英数字】


  • ピエル(P)・パオロ(P)・パゾリーニ(P)ってどんだけPやねん

PAGE TOP ↑