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■21. 鉄男 THE BULLET MAN

鉄男 the bullet man’09年、日本
監督・原作・美術:塚本晋也
シニア・プロデューサー:塚本晋也、豊島雅郎
プロデューサー:川原伸一、谷島正之
脚本:塚本晋也、黒木久勝
撮影:塚本晋也、志田貴之、林啓史
音 楽:石川忠
キャスト:エリック・ボシック、塚本晋也、桃生亜希子、中村優子、ステファン・ザラザン


鉄男が帰って来た。

かなり前からチラシが配布されてて、「うおっ!!」と、行く気満々だったこの作品。
もうねー、「相変わらずです!塚本監督!」という言葉しかもう出て来ない。いやだけど、それでいいと思う。
それで十分だと思う。他に何か要りますかね?

シネマライズで見たけれど、これまたものすごい爆音だったよ。
「爆音映画祭」という名の吉祥寺バウスシアターのシリーズがあって、私も前に行ったけれど。負けないぐらいのものすごい爆音でした。
これは、劇場で見るべき映画!
「オマエんちの小さいTVで見ても面白くないよ」←宇多丸の真似

20年後に自分の作品をもう一度作り直してそれが全編英語。これって、考えてることが『ファニー・ゲームUSA』のミヒャエル・ハネケと大体一緒じゃないですかね?とか言ったらファンに怒られるのかな?
ハハハッ、ごめんなさい。でもハネケの場合は、英語セルフリメイク自体が最大のdisで面白かったけど、そういう点はないか(笑)

なんでも、本当は20年近く前に、この作品、3を作る予定だったらしい。ジョニー・デップを起用しようとしていたとか、タランティーノの名前も上がったとか、いろいろと経てようやく、のこの作品。かなりの難産だったとか。
でも、英語で作ろうとか、外国を舞台にしようというコンセプトはずいぶん前からのものなのね。
「暴力に鈍感なバーチャルシティ、としてのニューヨーク」を撮ろうとしていたけれど、’01年9月を経てしまって、それもダメになったんだって。

いやはや、音の洪水、映像の洪水!
とにかく独特な、独特すぎる世界観は相変わらず。愛変わらず(笑)♪

メタル疾走感ていうか、黒が銀光りするんですよね、この人の絵って。
ピターって肌に来るような、冷たい温度まで感じる映像。
その肌の一枚下には、ものすごいマグマがあるような、熱くてドロッとした悲しい情念みたいなものが溢れている。

今回、ただ単に訳分からない、てほどでもなくて、
ちゃんと物語として破綻のないように作られている、という印象。
だからって疾走感が落ちることはなく、振り落とされた人は「どひゃー」って落っこちるのみ、なんだけどさw

ちゃんと武器たるものが怒りと防衛から来ている事を描いているし、その矛先がどこに向かうかを見つめようとしている。
と思えなくもないですよ(笑)

ストーリー・・・
東京在住の会社員アンソニーの3歳の息子が謎の男に殺された。解剖学者だった父の「絶対に怒りの感情を持ってはならない」という忠告に反して怒りで 我を見失った彼の体は、何と鋼鉄の凶器に変貌してしまう。やがてアンソニーの体に隠された秘密が明らかに・・・。

鉄男 THE BULLET MAN@ぴあ映画生活

 

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コメント(12件)

  1. いえ〜い。。。リメイクだったのか、これ。。。まあ、恥ずかしながら、ボク、これ、オリジナル未見のまま、この年まで過ごしてきてしまったのですが、、、いまさら。。。
    『ロビンソンの庭』だけだな、塚本監督って。
    で、その爆音なんですけれど、トレント・レズナー(NIN)がエンディングテーマを、書き下ろしで提供したというニュースを聞いたのだが、、、エンディング曲はどーでした?
    >メタル疾走感
    あ、『バレットバレエ』も見たわ。
    そういや、ハネケのファニゲもメタルかかってたよね。カーステレオから。。。

  2. とらねこさん〜こんばんないと。
    コレを言ったら怒られるかもしれないけど、、、この映画のポスターを初めて観た時に、気になって気になってしょうがなくて、調べてみれば昔の映画のリメイクと知りました。
    何か、知らなかった事が映画ファンとして失格だった気がして!でも、とらねこさんに告白してしまいましたー。
    やっぱりオリジナルを最初に観るべきでしょうか?うーん。悩まし。

  3. 裏山アンドさんへ
    おはようございます〜♪コメントありがとうございました!
    いやいやこれ続編なんですよ。でも一つひとつがそれぞれ独立していて、全部別々なので、続編といっても関係なくなってるというか。
    だから本当はリメイクではないんですけどね、自分で同じ話を何度も作り直しているような感覚がリメイク的なんじゃないかという解釈だったりしました。
    そうそう、トレント・レズナーが音楽やってて、ぴったりな印象でしたね。
    それについて書こうと思ったけど、忘れてた
    ロッキング・オンのCD評のことまで引用しようと思ってたのに・・・
    ロスト・ハイウェイにも登場したNINの音楽ですけど、あれってサントラオンリーだけだったっけ。
    リンチしかりこの作品でもドンピシャにツボってましたよ。NIN以上にこの作品に似合う音楽は、思いつかないですよね〜。
    『ファニーゲーム』にかかってたのはメタル系というより、エクスストリーム・ミュージックではあるけど、ハードコア・ノイズ系とかラウドパンク系になるかも。

  4. アヤさんへ
    おはようございます〜♪コメントありがとうございました!
    いや本当、「鉄男」とかいきなり言われても、「何のことやねん」て感じですよね!?w ・・・誰?みたいな(爆)
    和製アイアンマン!ですよ!
    全然ストーリーの規模も違いますし、ヒーローに対する捉え方もまるで違っていて・・・
    この違いを考えるとまた、別の意味で面白いんですが、共通点が少なすぎて比べるのが難しかった(爆)
    いやー本当、何年映画ファンをやっていても、知らないことが多すぎますよね・・・。
    もう私もですよ。映画も見尽くせないぐらいあるし、どれを選ぶかがまた難しかったりしますもんね。
    この作品も、続編といってもまた別の話なんですよね。コンセプトが同じですが・・。
    当時すごく影響を与えたのだろうな、と思えますね。
    それほど長い作品ではないのですが、妙なインパクトのある映像ですよね・・・。うーん、見るべきと答えてしまってもいいものか?
    好き嫌いに分かれそうなので、答えづらいんですよ^^

  5. セルフリメイクというのも面白いですよね。
    ハケネ監督は、ほぼまんまリメイクしたのですが、塚本監督はネットなどの情報を見た感じではそれぞれの時代の自分の感覚を元に作っている感じなのでしょうか?
    観ている人の肩をもって揺さぶる感じの、爆音とめまぐるしい映像は、やはり面白いですよね。
    映像はブッとんでいるのですが、物語をシンプルにまとめていて、吹っ飛んだ観客が着地できる場所を作ってくれている所は意外に優しいなと思ったのは私だけ?

  6. 答えづらい質問をしてしまった!申し訳ない!笑
    でも、やっぱり、何か気になるってことは観るべきって事なんでしょうね?そう信じて今度観てみますよ!
    映画ファンは永遠に映画を見続けても終わりはこないのでしょうかね?だからやめられない〜とまらない〜?かっぱエビせんと一緒ですよ、つまりは。
    鉄男にチャレンジします!ホント、誰だよ〜テツヲ〜!

  7. コブタさんへ
    こんにちは〜♪コメントありがとうございました。
    そうですね、私「これまるでリメイク的ではないか」と書いたのですけれど、本当は全部別の話だし、
    「外国で人気があるから英語にしよう」と調子に乗った、って辺りが本当のところかも、なんて邪推してました(爆)
    きっと監督にとって、こだわりのある魅力的なテーマなのかもしれませんよね。
    だからこそ何度も作りたくなる?
    コブタさんおっしゃるように、その時その時で毎回少しづつ、その時の自分が反映されているんでしょうね♪
    そうですね!
    ちゃんと話が着地するように、何度も練って考え直したのでしょうね。
    形にならない悪夢みたいな本能衝動、言ってみれば「エス原型」についての物語だと私は思っています。
    このことについて理性的に考えるのはきっと大変だったと思いますよ。

  8. アヤさんへ
    こんにちは〜♪コメントありがとうございました!
    ハハハ、答えにくい質問でした(笑)
    でも、アヤさんもこちらの作品、気になりますか?
    そうですねえ、たとえばアヤさんが、自分の内なる本能衝動によって、まるで自分とはまるっきり違う恐ろしげな生き物になり変わってしまうという悪夢、
    そういうものに興味があるなら、きっと面白い作品なのだと思います。
    カフカの『変身』なんかは、社会の中で個がどう見られているか?
    このあたりが主要なテーマである部分は大きいのかもしれませんが、
    こちらはもっと自分の中の攻撃性とか、非人間性によって、アイデンティティクライシスを感じるようなものについて描かれているのでしょうか。
    内なる自分を破壊するぐらいの攻撃性であるとか、その元となる怒りや、もともと持っている本能衝動とか、醜くて対面するには恐ろしい何かに、自分がなり変わってしまう恐怖

    こんな悪夢を、ビジュアルショック的に描いた作品と言えそうです。

  9. こんばんは♪ お久しぶりです
    チ○コドリル博士のわたくしがちょいとお邪魔しますヨ!
    『鉄男』という作品
    破壊衝動、金属侵食、意識変容あたりのキーワードでヨミ解くのもいと楽し
    炭素含有量多めのマルテンサイトな塚本メタルの光沢にうっとりする、金属ヲタ的愛で方をするも良し
    なのですが…
    「わたしにとってはチ○コドリルです」
    (わたしにとってはビールです正和風にきっぱりと)
    訳あって、チ○コドリルもしくはキャノンの系譜を図像学的アプローチで調べ倒してたことあるんですが、数多ある中でもやぱし『鉄男』のが断トツで良いんですよねー
    形状、質感、音響、ストーリーへの組込まれ方、どれをとっても一級品で!
    チ○コドリルものの金字塔としてもっと語り継がれるべき作品だと思うのですよ!
    いやまぁ、思うのですよ!て力説されても困るひと多数な気もしますが(笑)

  10. みさま
    こんにちは〜♪おお、久しぶり!!
    みさんはどうしてるのかな〜、もう読んでくれてないのかなーと寂しく思っておりました
    (><。。。)
    『第9地区』書いてれば良かった〜とかいろいろ後悔しつつ
    塚本作品キターーー♪
    「わたしにとっても、チ◯コドリルです」キリッ
    (仲間由紀恵風に)
    何っ??チ◯コドリルの系譜?
    ご、ごめんなさい、他にもありましたか?
    自分、チ◯コドリル歴浅くて、他の映画ほとんど思いつかないです
    『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のダニー・トレホはチ◯コ砲(キャノン)か。これも入るよね。
    あのタイミングの爆笑ップリ!そんなのが股についてたのか、というあの新鮮な驚キ♪
    すみませんが、一つお骨折りいただいて、歴代のチ◯コドリルについて伝授してもらえませんか〜

  11. こんばんは♪
    >『第9地区』書いてれば良かった〜
    デフォルトで「観てるひと」と思われてるとこがなんとも(照)
    勿論、堪能済みですが…えび好きだもんで(笑)
    >チ◯コドリルの系譜
    あ〜、映画縛りだとそんなに数ないんですよね…
    『フレッシュゴードン』のピストンロボや『DEAD LEAVES』のまんま、ち○こドリル(キャラ名)くらいですかね〜
    漫画アニメだと『ロボッ太くん』や『ゲッターロボ號』の凱とか
    同人やエロゲまでお店広げると結構リストにあがってくるんですけどタイトルあげるのは自粛しときます(笑)
    >トレホのチ◯コ砲
    ウハハ!さすが渋いトコ突いてきますねー
    『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のドーンは「夜明けまで」じゃなくてチ◯コ砲ドーン☆!の
    意だろーて爆笑した記憶あるわ〜(笑)

  12. みさま
    こんばんはアゲイン♪
    >『第9地区』
    アハハ、やっぱり!絶対好きだと思いました!
    ・・・でもさ。ああいう映画は、映画に負けちゃうんです私(苦笑)
    ツッコミどころ満載すぎて、映画が面白すぎて書けなかった(笑)
    ああ、でもこれだけは言いたかったな。
    「『第9地区』の手がエビ、って、井口昇の方が先なんですけどー!!!」
    ・・・。分かってくれる人は少なそうなネタですね(笑)
    >チ◯コドリルの系譜
    なーる!ありがとうございました。
    キャラ名チ◯コドリル、とな!?・・・そっ、それはすごい!
    しかしやっぱり、鉄男のチ◯コドリルにはかなわないんですね!?
    そうですよねえ(しみじみ)。この映画のチンコドリルっぷりは素晴らしいなあ。確かに。ウンウン
    他の映画や、漫画、アニメにもチ◯コドリルあったんですね。
    けどどうせ、エロ目当てのチ◯コドリルが多いんでしょう?貧弱貧弱ゥゥゥゥゥ!!
    大体、目的が不純すぎる。
    その中でひときわ目立つ、純然たるメタルのチ◯コドリルルルルルルぅぅぅぅぅ〜〜〜!!!!(勢い押し)
    >ダニー・トレホのチ◯コ砲
    ハッハッハッ!確かにあのインパクトはすごかったですね〜。
    タイミングが最高すぎw




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