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シチリア、シチリア ▲162

バーリア’09年、イタリア
原題:Baarìa
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本:  〃
音楽:エンニオ・モリコーネ


TIFFにて鑑賞。
私や他のブロガーさん同様、TIFFの舞台挨拶つきの回を狙っていた人は、当然ながら多くいたらしい。あっと言う間に完売されてしまって、悔しい思いをしていた人は他にもたくさんいただろう。私はというと、監督その人を一目見てみたかっただけなのだけれど。
私は、「トルナトーレだけに、チケットをトルナなのか、トレなのか」などと、あまり冴えないギャグを言って、自分を慰めていたのでした。(つまんね〜)

何かイタリア映画を売り出す時、というとすぐさま「ニュー・シネマ・パラダイスのような〜」と形容されてしまう。で、大概いつも「ちょっと違うだろう、その売り口上は・・」なんて思ってしまうことが多い。そうしたところに、ジュゼッペ・トルナトーレの大本命、が来た。

シチリアの小さな町、バゲリーアを舞台にし、ペッピーノ・トレヌオーヴァという一人の人間の、人生という長くゆるやかな時間軸を追ったこの作品。なんだか、胸がいっぱいになるような「映画的感動」を兼ね備えていた。超大作。
これこそ、『ニュー・シネマ・パラダイス』の大好きな人は、見たら大満足!出来る作品だと、私は保証する。

ただ私自身はというと、『ニュー・シネマ・パラダイス』がそれほどまでに好きだという、熱烈なファンではない。申し訳ないんですけど私にとって『ニュー・シネマ・パラダイス』は、高校の頃から何度も何度も挑戦し、その度眠りこけてしまい、なかなか最後まで見ることが出来なかった作品だ。でも、『海の上のピアニスト』は大好きで、何度も見たくなってしまった。さらに『マレーナ』も大好きだった。’06年の『題名のない子守唄』は、私は個人的にはこの映画自体は面白く見れたのだけれど、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の「らしさ」、本来の彼の持つ映画の魅力について考えるなら、別物と言えるかもしれない・・。そう思える作品ではあった。

でも、この作品に関しては、その点全く違う。なにより、巨匠、ジュゼッペ・トルナトーレ監督自身のワイフワークのようなものらしい。監督自身、この作品を「『ニュー・シネマ・パラダイス』の親戚のような作品」、と形容しているという。

いやあ、それにしても、これほどの作品を前に、いったい何を語ればいいというのでしょう。
私はTIFFで見たけれど、この作品を見たら「私の今年のTIFFは終わったな」、などと思ってしまった。
もっとどん欲に、今年はたくさん見よう!と思っていたのだけれど。映画好きとしてもなんだか心に深く来るところがあって、図らずも満たされ、満腹感を感じてしまった。

この作品ならば、当然ながら日本にも来そう。165分という長さは、確かに長い。にもかかわらず、あっという間の出来事に思えると思う。

ストーリー・・・
威勢のいい牛飼いの息子として過ごした1930年代から、美しいマンニーナとの許されぬ恋と結婚、そして騒 然としながらもどこか滑稽な政治の世界でのキャリア、さらには家庭生活に至るまで、ペッピーノ・トーレヌォーヴァの人生の旅路を追った本作は、ユーモラス でありながら胸が張り裂けるような、小さな町の家族の力学を描いた物語である。壮大な人生の一片とさまざまな側面——情緒と感情、叙事詩と郷愁、喜劇と悲 劇にあふれる旅路など、遠い存在に感じながらも、驚くほど身近に迫ってくる世界を描く・・・(TIFFホームページより)

 

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コメント(9件)

  1. 『バーリア』:寸分の隙もない映画、使い古された言葉だが、まさに「映像による叙事詩」-東京国際映画祭

    思わず涙がこぼれた。悲しいストーリーだからではない。これほどまでに完成され、崇高な作品に触れることができたゆえだろう。ジュゼッペ・トルナトーレ監督の『バーリア』は、南イタリアの小さな町の雄大な時間の流れを描いた。映画はシチリアの町バゲリーアを舞台に、牛飼…

  2. とらねこさん。こんにちは。
    モニカ・ベルッチの第2子妊娠のニュースをwebで読んでいたら、この「バーリア」のことが書いてあった。
    トルナトーレ監督最新作。
    気になって調べていたら、とらねこさん観てるじゃない。
    一般公開してないみたいですね。
    「ニューシネマ・パラダイス」好きの私には外せない作品のようですね。
    関東方面の方が情報早いかもしれません。
    また、教えてくださいね。

  3. de-noryさんへ
    こんにちは〜♪コメントありがとうございます!
    おお、そうなんです、モニカ・ベルッチ第二子誕生。
    めでたいですな♪
    そうなんです、この作品、まだ公開はされてませんが。この作品はトルナトーレ監督ですから、公開はされると思って大丈夫なんじゃないか、と。
    この作品、de-noryさんは必ずや見てくださいね♪
    うん、何とも映画的な感動が広がっていく、「これぞトルナトーレ映画」でしたよ。
    期待して待っててくださいな〜♪

  4. とらねこさん。ご無沙汰〜!!
    いよいよ「シチリア!シチリア!」の邦題で公開のようですね。
    楽しみにしています。
    こちらでは、12/18からの公開のようです。

  5. de-noryさんへ
    こんにちは〜♪オーっ、すっごくお久しぶりです!お元気していましたか?
    そうなんです、タイトルが変わって公開なんですよね。de-noryさん、本当に楽しみにされているのですね!
    記事のタイトルも、ついでに変えてしまいますね。
    こちらでも12/18日公開なんですよ。
    もう予告編は見ましたか?私はついこないだ、予告編が劇場でかかってて。
    この作品、きっとde-noryさんはお好きだと思います。
    映画が終わった後、トイレで会った年配の女性たちが、
    「これなのよ、いかにも”映画”っていう感じがするものは」って言っていたのが、とても記憶に残っています。

  6. とらねこさん。こんにちは。
    色々あって、なかなかブログが更新できず。

    ようやく記事にしました。また寄ってくださいね。

  7. de-noryさんへ

    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    この作品て、なかなか記事にしずらいの凄く分かります。ブログ自体書いている人もそれほど多くないような・・。




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