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#188.破壊!

破壊!プチ“シド・ヘイグ祭り”開催中〜。
え、そんなマイナーな祭りをやって、アクセスが下がるんじゃないか、ですって?
・・・そんなの私、今の今まで気にした試しがあったかしら!?アクセスがどうとか、今まで一度だって言ったことはないはず。そんなの気にしてたら、このブログはやれません〜(笑)




ストーリー・・・
大都会ロサンゼルス。麻薬風俗課の冴えない刑事コンビ、マイケル・キニーリー(エリオット・グールド)とパトリック・ファレル(ロバート・ブレイク)は、有名なコールガールのジャッキー(コーネリア・シャープ)を現行犯で逮捕した。彼女は大物と裏で繋がっているということで取調べは無駄足に終わった。だが二人がその大元を探っていくと、マフィアのリゾー(アレン・ガーフィールド)が浮かび上がってきたが・・・


’73年 アメリカ。ピーター・ハイアムズ監督・脚本。


麻薬風俗課を取り上げた、というのが、割と珍しい作品だ。そもそも、申し訳ないけれど、刑事が麻薬風俗課だからか、捜査そのものに対してあまり、夢中になって見ることが初め、出来なかった。売春婦だの麻薬だのが相手では・・・。必要悪というようなものではないけど、売春婦の取り締まりなんてサ、いくら取り締まったところで終わりがあるのかな。
 凶悪な犯罪を犯した犯人を追っているわけではない。刑事の中でも花形は殺人課だ。
 いわゆる、風俗課、麻薬取締課の刑事の仕事は、「街のドブさらい」と言った感じ。終わりがなく、次から次へと仕事は積まれてゆく。


この物語では、マフィアのドンに面と向かって、罵倒される。自分は大物であって、彼らのような小物に捕まるわけがないと。
彼らの仕事は剥奪され、公衆便所の警備に配属されたりなど、刑事としての最後のプライドもずたずたにされる。
そして、その年収の少なさを馬鹿にされ、身の程を知れと言われる。買収さえされない彼らは、身を引かざるを得ない状況に陥るのだ。


彼らはむしろ、何のためにこうした刑事の仕事を虚しく続けているのか、それすら分からない状況になる。警察の署長自らが、このマフィアのリゾーと繋がっているのだ。彼らのする一挙手一投足は、リゾーに筒抜けなのだ。
何とか一泡でも吹かせられないかと、彼らはむしろ子供じみたやり方で、孤軍奮闘する。しかしそれらは単なる嫌がらせにしかならず、彼らはボコボコにやられてしまうのだ。


この短い93分という尺の中で、彼らが手痛くブン殴られ、「やはり身の程知らずなのは、自分たちなのかもしれない」という台詞が出るのは、なんと70分のところだ。なんてことだろう。・・・
彼らが惨めな状況で、自分自身の手足を使い、身を粉にして働いて、そしてプライドを傷つけられる・・・。この物語が描くのは、もはや、刑事モノだとか、捕り物の面白さでは決してない。
自分がどう生きるべきか、男として何を頼りに生きるべきか、そういう物語なのだった。悲しい。男ってやつは、がむしゃらになって、これというのを選んでいるのに、いつまでも悲しい生き物だ。・・・胸を張って正々堂々と生きていこうという、その気持ちが哀れなまでに、哀しい生き物だ。


シブい物語だった。
刑事の華々しい活躍を期待すると、ガッカリしてしまうかもしれないが、
普通のサラリーマンであれば、ふと立ち止まって自分自身を見直してみると、彼らの気持ちはよく分かるだろう。


ちなみに、シド・ヘイグは、リゾーの経営するトップレスバーの店主で、マフィアの手下でもある身分の男でした☆


 

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