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45.マダムと奇人と殺人と

 かなりオタンコナスな人々の織り成す、妙ちきりんな世界!
この世界は、変態で彩どられています・・・。
      ビバ!!変態!!




これ実は、私は知らなかったのですが、フランスではカルトな人気を誇る女性作家、ナディーヌ・モンフィスの「レオン警視」シリーズ、その作家が自らメガホンを撮り・・・テクニカル・コーディネーターに「アメリ」「ロング・エンゲージメント」のジャン=ピエール・ジュネが携わったというシロモノ。


そのおかしなおかしな世界観は、なんだか愛らしくて、いとおしい、カラフルな彩りの、ミョーーーちきりんな世界、なのれす。


ストーリーは・・・ベルギーはブリュッセルの田舎町で、美大生連続殺人が起こる。腕の切り取られた死体が、墓場にて発見されるのだ。
レオン警視(ミシェル・ブラン)は、電気製品を触るものみな壊してしまう、刑事ボルネオと共に、捜査に乗り出す。

安宿付きのダイナー、“突然死”で、聞き込み捜査から始める二人だったが、連続殺人による犠牲者は、次から次へと増え続けていた・・・。


 このダイナー“突然死”、名前もオカシイが、そこに居る人たちは、もっとオカシイ。(あ、ちなみに夜の時間は、カクテル“突然死”も出てきます
毒舌な歳のいったブロンドの娼婦に、芸術家気取りで、マズイ料理ばかり出す、マッチョなコックさん。
時々自分の指を切り落としそうになり、バンソコを貼ると、そのバンソコをスープに落としてしまい、・・・化膿した指で、料理を手で盛り付けたり、古着のTシャツを煮込んでしまったり(もー、ダイスキ、こーゆーネタ)、食中毒で、倒れた人もいるらしい(笑


オカシな行商の雑貨売りの小男に、オカマのイルマ。超然としている盲人に、小鳥をかわいがる紳士。
店主は、マズイ料理を作るコックを大事にし、機嫌を取り、常連客よりはコックの機嫌を損ねないようにしたり(と言ってもその客もツケが溜まりっぱなし)。
さらには、この人たち、何やらこの殺人事件について、何か知ってそうなのです。
・・・ますますもって、アヤシイ人たち(笑


レオン警視の事務兼秘書の太った女性は、いつもトンデモルックスのいでたち(手の形の大きなピアスからは、コーヒーミルクが出たり、手巻きのハンドルを回すと音の出るオルゴールピアス、恋をすると、デブなくせに露出をして、レオン警視に嫌がられる・笑)
その上、仕事嫌いで、「午後は美容整形に行くから書類作成が出来ない」などと言う。


・・・で、とらねこの気に入った変人さんは、と言うと(←気に入ったんかい)、さっきのコックさんと、もう一人、イタリア人検屍官。酒を飲みながら、検死を行い(普通、手がブレるから、そんな事絶対しない)、ドロドロでグチョグチョの内臓を取り出しながら、「おおー!!これぞ、スパゲッティ・ボロネーゼ!!トレヴィアーン、イタリアーノ!!」とか言って(ちょっと、違ったかな?・・・まっ、いっか)、踊り出す。
ンンンンー・・・。しゅみ悪いのかナ、私!?
自分は変人じゃないから、余計、変人に憧れてしまうんだナ・・・(は!?何か言った??)


もうね、そんな膝カックンな小ネタが、次から次へと出てくるもんだから、「死体の血液から青酸カリが・・・」とか、ミステリお得意の“頭に入れておくべき、殺人事件の詳細”が、全く頭に入んないんでさぁ(笑


・・・てか、結構そこいら辺は、このストーリー上、実はどうでも良いことの様だ。
それより、オカマのイルマが、今まで会っていなかった実の娘に会ったり、レオン警視がトンデモ秘書や、困った懸賞好きの母親を、けして批評したり責めたりせず、温かい眼で放っておいたり・・・そういう事が相まって、この変チクリン世界も、殺人事件も、なんだかミョーにマッタリ、暖かーく、時間が過ぎてゆくのです・・・。


なんだかいいね。あったかいね。・・・っていう・・・。

猟奇殺人なんか別に、起こったって、いーんでな〜い?
それも、アリじゃなーい?


・・・って、アンタッチャブル山崎みたいになっちゃってるんだからさぁ。
きっと、アナタも、アナタも。


もうちょっとマトモな事を言えば、・・・人の個性を受け入れる、大きな風呂敷の、オカシナオカシナ、カルト世界。
そういうものを、感じるんですよね。


 ビバ、変人たちよ!!!(って私、こんなんばっか)


 

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コメント(5件)

  1. よっしゃー!!景品はプレゼントできんがバトンをわたすぜい!!
    是非やっておくれい〜!!
    夜露死苦!!

  2. ジュンさんへ
    バトンありがとうございます!!
    3本溜まっているので、少し遅くなってしまうかもしれませんが・・・
    順番通りにUPするので、少しお待ち下さいませね!

  3. こんばんわ。
    睦月ね、初日にこれ観ました。
    邦題にね、惹かれてしまってね。
    愛しき奇人たちという感じで、
    ホント愛おしい、キュートな世界観
    が素敵でした。
    こういう感じ大好きです。
    ベルギー映画って初めて観たけれど
    やっぱセンスが冴えていていいなあ♪
    ごめんね・・・
    この記事にもTBが貼れません(泣)

  4. 睦月さんへ
    とっても古い記事に、TBしちゃってごめんねぇ(泣
    睦月さん、初日鑑賞だったのね(爆
    フランスとベルギーの合作だけど、原作兼監督さんが、フランス人なので・・・フランスのカルト世界ド真ん中って感じなのかな〜(笑
    変な人がいっぱい出て来るのに、あったかい世界観を感じる、オカシナオカシナ世界だったね。

  5. マダムと奇人と殺人と-(映画:2007年51本目)-

    監督:ナディーヌ・モンフィス
    出演:ミシェル・ブラン、ディティエ・ブルドン、ジョジアーヌ・バラスコ、ドミニク・ラヴァナン
    評価:80点
    公式サイト
    2004年、フランス・ベルギー・ルクセンブルグの合作。
    なんともいえない奇妙な風味をたっぷり味あわせてい….




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