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37.ペイネ 愛の世界旅行

ペイネ 愛の世界旅行フランス、イタリア他共同制作のアニメ。フランスのアニメーター、レイモン・ペイネが4年の歳月をかけて完成させたアニメ。
アダムとイブ、ロミオとジュリエットなどの、有名なカップルだったバレンティーノとバレンティーナ。
死後、天国に行き、世界旅行することに。 愛を信じる恋人達の二人が、世界旅行する・・・


この設定だけで、十分かわいくて、癒される映像だ。でも、ここに表現されているのは愛だけではなくて、この世界のいろんな物事を、かわいらしいアニメという、シュガーコーティングした世界でもって、ものすごく欲張っていろんなことを、貪欲に描いてしまっている、知的かつ難解なものだった。




別の国に入った途端(ギリシャ)、車のエンブレム、平和の象徴である鳩が、大佐の像に変えられてしまったり・・・
ウィリアム・テルをやっていた父と子に、バレンティーナとバレンティーノが、りんごを頭の上に乗せる方をどっちにするか、コイントスで決めるよう、アドバイスをする。(いつも息子ばっかり的の役じゃなくても・・・みたいな)

すると、二人は、父権侵害したかどで、逮捕されてしまう。と、まあ、こういった具合に、どうやらノンキにその世界感を楽しむゆとりはなく、その寓話は様々な物事の象徴から成り立っているようだ。


 だが、よっぽど深い知識や、世界情勢に明るくないと、何もわからないうちに過ぎ去ってしまう。
日本が後半、最後の方に出て来るので、どうやらそこだけはちゃんと理解できます。なので、整理してみると・・・。


始めに、傘が回っている絵がチラリとうつる。和傘のようで、ここから日本がいよいよ始まる訳だ。
すると、つがいの雀達が2匹。背景が、ボカシのかかった薄墨の黒で山などが描かれ、淡く墨絵を基調にしている。
日本の美術を取り入れた、日本の昔話を思わせる一場面だ。


‥と思ううちに、天からバレンティーノとバレンティーナが降りてくる。和傘を指して、明治時代のような、古い日本の出で立ちが素敵だ。富士山もある。

そこは飛び石になっていて、気付くと後楽園(岡山)にいる。
するといつの間にか、PCのモニターを頭につけた人間が登場。
次々に、PC人間が登場、ぞろぞろ、ぞろぞろ、列をなして登場・・・。


日本人は一億総《PC人間》になってしまっている‥。
確かに、そう言われても、仕方がないかも?


・・・電気製品にまみれた生活を送り、TVやPCがなければ、生きていけない民族。
PCを頭につけた人間は、もちろん顔もなく・・・。
没個性な我々日本人を、痛烈に諷刺されているようだ。


また、ネオン街の大都会が映る。先程の繋がりで行けば、秋葉原かもしれない。
でも、単に大都会のネオン、歌舞伎町かもしれない。そこまではっきりとは、していない。
この二つの街は、そう言えば、『ロスト・イン・トランスレーション』でも、差し替えられて使われていたしね(秋葉原の映像を“歌舞伎町”と言ってた)。


そして、いつの間にか二人は、山を遠くに抱く、美しい風景へ。天橋立(京都)だ。


日本の三大景勝地の2つが、出て来た事になる。
日本と言うと、“フジヤマ”“ゲイシャ”“サムライ”みたいな意識では、まるでないのだ。


しかし、最近の日本人が、全て三大景勝地をパッと見てすぐ分かるか、と言うと、実はちょっと疑問だ。
とらねこは、行った事があるから、アニメーション化された画像を見ても、すぐ分かるけど、行った事ない人は、後楽園も普通のお庭に、天橋立も島と海に見えてしまうのではないか?


そして、三大景勝地の内の一つが、アキバだか歌舞伎町に変えられちゃってるわけでしょう・・・なんたる、皮肉。


そして、バレンティーナとバレンティーノは、ジャンボジェット機に乗って飛び去る。
大きく脇腹に、LOVEと書いてある飛行機だ。


そう言えば日本は、アニメや話題の人物を施した、カラフルな飛行機がある。
とらねこも、ピカチュウの派手っ派手なANAに乗った事あるし。松井さんのでっかい顔が書いてある機も、間近で見た事ある。


しかし、諸外国からみたら、ちょいとアホ丸出しなのかも・・・。ここで出て来なかったら、そうは気付かなかったけど。
だけどそれはどうやら、大丈夫のようだ。
だって、二人を乗せる飛行機がLOVEの文字が冠してあるものだから・・・、とても、とても、素敵な事だ。


 とまあ、こんな風に、長々と日本のところを説明申し上げたが、実はこれは、ホンの4、5分?の事なのです。
そんな短い間に、ざくざく詰め込まれたシークエンス。一秒たりともボーッとせずに、レポートすると、上記のようになる訳です。


 ・・・難解この上ないでしょ!?何とまあ、難しいアニメ!
それを、ヨーロッパを中心にした、いろいろな国について、このように雄弁に語っているのです。一見すると、なんとも微笑ましい、かわゆい映像なのに・・・難すぃい〜(>_<。)
とらねこはね、猟奇モノや、変態モノ、ホラー映画が最近続いてしまっていたので、ここはちょいと、見てこうさ、ホンワカ、ホンワカするような、ロマンチックでキュート極まりない世界を想像していたのです。


・・・ んもう、難しかったよ(*_*) 頭に入らんよ!
ま、でも、行った事ある都市なんかは、見ていてすぐ分かりましたけどね


。まあ、ぼけっと見てる分には、かわいく映るものなのかなぁ?
とらねこは、余計な事ばかり、考えてしまって、ちっとも楽しめなかった。


難解キャンディーズはやめてくり☆


 

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コメント(2件)

  1. こんにちは♪
    アニメっていうと、可愛らしいのを
    想像しがちだけど、この作品は
    かなり風刺やら世界情勢やらが
    絡んでくるみたいですね〜。
    知らないで観ると、頭が痛くなっちゃうかも(笑)
    やっぱりアニメは、すんなりと
    楽しめるものがいいですね♪
    アニメといえば、ゲド戦記を
    観ようかなと思っているのだけど
    とらねこさんは観ます?
    ジブリは好きですか??
    私はジブリ作品の中では
    「天空の城ラピュタ」
    が一番好きなのです♪

  2. Pamyさんへ☆
    そうなんですよ〜、この作品、とても難しかったです(泣)
    『ゲド戦記』、とらねこもすごく楽しみですよ〜、Pamyさん♪
    高校生の頃に原作を読みました。
    ジブリで一番好きなのは、『千と千尋』!!
    とらねこはひねくれたガキでしたので、ジブリの良さが『もののけ姫』まで、全く分からずじまいでした。
    『もののけ』以降、考え直して、今では良さが分かるようになりました☆




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