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32.カリギュラ

カリギュラ普通の映画の常識では、全くありえない作品 (-_-#)
何ナンですか!?一体この、酒肉貪る頽廃的狂乱世界は??
私カミュの戯作『カリギュラ』は十年前に読んだけれども、この映画とは全く違っていました(当り前)。
も〜ビックリ仰天!!ド肝を抜かれましたよ。


女の人はほとんど裸のシーンばかり。
映画の六割が乱交シーンでした・・・(・Д・;)
もうビックリの描写の連続は、期待を裏切る事なく、情け容赦なく続いてゆきます。


も〜ノンストップ!! 女同士のク〇ニ(←こんな事、書いていいのかすら分からない(;_;))は、ヘア解禁で本当にやってるし、フ〇ラチオ(うわわわわ)は薄いモザイクで、これでもか、これでもかと続く。


でも、今の時代、エロビデオじゃ、そんなん見慣れてるし、当然だと思うでしょ?
特に、男性諸君。


・・・だけどね〜、コレ、’80年の作品なんですよ??そして映画なんですからヨロシク!!エロビデオじゃなくて。


更にさらに!!チ〇コは切り取られるわ、公開出産シーン(皇帝の奥方)はあるわ、ほんとにも〜、すごい事になっていましたよ、全く。




でもこれは、体当たりのリアリズム追求、と言えるのでしょうね。
前衛的なやり方でもって、この映画の表現したい事を、表現していると言える・・・かも。

残虐な行為と恐怖政治で人臣を支配する、ローマの暴君・カリギュラ。
この悪趣味な皇帝のしたそのままを、等身大に表現しようとすると、やはりこうなるのかも・・・と、思わずにはいられない描写なのだ。


 冒頭で、マルコの福音書「人が全世界を手に入れても、魂を失ったら、それは何になるのだろう」この言葉から始まる。
カリギュラの祖父であり、前帝の、ティベリウス帝は、元は勇敢な皇帝であった。
しかし、老いと病で、人を信用する事が出来なくなったティベリウス帝は、罪もない人々を疑心から処刑したりするばかりでなく、自分の実の後継者である息子や娘、孫まで殺害。


もう死期も近いという病床にあってなお、次の世継を決めかねて、次期継承者カリギュラすら殺そうとするほど。
あやうく毒殺されかけたカリギュラは、この実祖父、ティベリウス帝を臣下マクロに殺してもらい、念願の皇帝の座を手にする。
だが、自分が実際に皇帝になると・・・。


実は、カリギュラの行っていた、脅威と恐怖で人々を圧制する独裁政治のやり方も、毎日繰り広げられる頽廃的な乱交の宴席も、全てこの前帝、ティベリウス帝のやり方そのままを引き継いでいただけにすぎず、そこにオリジナリティなどは、微塵も見られない。


罪もない人々を処刑する“疑心”すら、そのままそっくり引き継いでいたかのようだ。
狂乱の乱交の宴席も、こう毎日続くと、さすがに飽きも来るのでしょ〜ね、残るのは世界全てに対し、ただ憎しみのみ。


「私は憎む!!」
この絶叫だけが、カリギュラ皇帝の心を表していたようだった。


前帝と、ただ一つ違っていたのは、実の妹ドルシラに対する愛。
実妹と言う事で、婚姻関係は持てないまでも、本当の愛を感じていたのは、このドルシラに対してのみだったよう。
自分が病に冒された時に思うのは、ドルシラの幻影。
このドルシラへの愛で、かろうじて、ギリギリの最後まで狂気に陥ることがなかったのに、彼女が死んだ後は、狂気はさらに加速度を増してゆく。


カリギュラの抱える死への恐れと言うか、思いは、エジプトの神話イシスへとつながっている。
バラバラに殺害されたオシリスを繋ぎ合わせたこの女神(ホルス神の母親でもある)は、小さな慢心しか持たない、この汚れた皇帝の魂が、どこか憧れと希望を見出だしていた存在であるようだ。


 とは言え・・・もともとドルシラの居る時ですら、弁解の利くような政治が行えていた訳でもないので。
本当に小人物が、恐ろしいまでの権力と地位を得てしまうと、全くもってロクな事にならない、という・・・ 。


しかし、どう説明づけようとお構いなく、どう転んでも、問題作にしかならないこの作品(笑)
エログロまっしぐらを、こうまで突き進んだこの作品、もう凄過ぎて、逆に私、喝采してしまいます。


しかも、ネタバレを恐れて言ってない事が、まだまだあるんですからね(笑)


 ただ言えるのは、ティッシュ片手に見るのは間違いナ〜シっ☆☆!!て事ですわ(爆)


 

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コメント(10件)

  1. とらねこさん。こんばんわ!
    とらねこさん、こういう映画好き?
    睦月はね・・・すぎだおん!
    これね、大きな小屋のような場所を
    借り切って、その中だけで極秘で撮影
    された作品らしく・・・。
    その陰湿っぷりや、閉鎖感のような
    ものがそのまま反映されているなあと
    思った。しかも、監督が全財産投げ
    うって製作したとかしないとか。
    そこまで思いをこめる作品だった
    んだねえ・・(苦)
    とらねこさん、ぜひ『ソドムの市』を
    鑑賞してみてください。睦月が観て
    いて吐いた映画です・・・。

  2. カリギュラ

    http://writeinblood.blog8.fc2.com/blog-entry-12.html

  3. 睦月さんへ☆
    睦月さん・・・うぷぷぷぷ
    睦月さんたら、どんな作品掴まえて、平然と
    「好ぎだおん☆゛」
    て、かわいらしく岩手弁使っちゃってるんですか!(爆)
    しかし、いや〜、よくご存じだ!
    睦月さんに出会ってなかったら、観てなかったこの作品。
    教えていただき、ありがとうございました(爆)
    この映画、始めの方より、だんだんモザイクが薄くなるんだもん(笑)
    そして、実は私達が言ってないネタがい〜っぱい!!
    『ソドムの市』、うちの周りでは扱ってなかったんで、渋ツタ行こうと思ってるの♪
    これって‥原作、マルキ・ド・サド「ソドム百五十日」じゃない?
    だとしたら、私、十年以上前から、“自分の中の最も強烈な変態本”だわさ♪
    そりゃ〜、マストだ!
    是非観ねば♪

  4. そんな映画があったのぉ〜びっくり
    見てみたい気がぁ〜〜〜〜〜〜〜

  5. ケーコさんへ☆
    コメントありがとうございます!!
    そうなの〜、本っ当、すごいの!!
    私ったら、クソ真面目に文書いちゃってるんだけど、普通に見たら、エログロまっしぐら(爆)!
    逆に真面目に書いてる私が、返ってオカシイ位(笑)
    良かったら、ケーコさんも観てみて欲しいな!
    そして感想聞かせてね♪

  6. とらねこさん、素敵なレビューの紹介ありがとうございます^^
    これはカミュの戯曲が原作で↑なのですか?
    それとも主人公がカリギュラなだけ?
    軽く衝撃を受けてるんですけど(笑)
    いえね、他の俳優さんであればエログロでも気にしないんですけど、他ならぬ小栗くんだとね・・・(笑)
    舞台化の話が出て、戯曲を読みたいと思ったんですけど絶版なんですよねー。
    図書館には置いてあるかもしれないので、
    近々探してみるつもりです♪

  7. sallyさんへ
    こんばんは〜♪コメントありがとうございました。
    >素敵なレビューの紹介
    あっ・・・そういわれると、真っ赤になってしまいそうなくらい、エロエロな映画でございます(爆)
    いや、この映画とカミュの戯作とは全く違うんじゃないかと★
    実在した歴史上の暴君なので、それを題材にした、という共通点なだけだと思います♪
    「まさか、小栗君が」と、すごくビックリしてしまったので・・・
    カミュの『カリギュラ』は、新潮文庫から『カリギュラ・誤解』として出てましたが、これは現在はないのでしょうか?
    アマゾンにはありましたよ〜^^
    小栗君の舞台が、カミュの戯作と同じかどうかは分からないんですが・・。

  8. カリギュラって怖いの?

    史劇洋画
    ホラー映画初心者のすけきよです。30年以上前に作られたスペクタクルエロス超大作(爆)「カリギュラ」観ました。
    あらすじ:ローマ皇帝、カリギュラ・シーザーの傍若無人ぶりを赤裸々に描いた史上最大のスペクタクルエロス超大作が、ヘア解禁のノーカット完…

  9. こんばんは。
    皆さん「カリギュラ」に興味はあるみたいですが、観る勇気はなかなか出ませんよね。そんな作品をサラッと観てしまうとらねこさんは強者ですね(笑)
    ここで恐ろしい情報を一つ。
    「カリギュラ」って3まであるの知ってました?こんな作品が後2本も存在するらしいですよ…。

  10. すけきよさんへ
    こんばんは☆
    ええっ、すけきよさんは、年中、お宝のような作品を掘り当てていらっしゃるので、とてもかないませんね(笑)
    尊敬してしまいます〜。ちょっとだけ
    カリギュラ、2と3は、違う監督で、しかもどちらもそれぞれイタリア版ですね(笑)
    ティント・ブラスは関係なさそうですね・・。
    さらに、『新・カリギュラ』と、『ローマ帝国 ネクスト・カリギュラ』というのがあったりして。
    人気なんですね〜。
    小栗くんは脱いだりしてないでしょうが(笑)




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